from 杉本
「お金はあげるから、命だけは助けて!」
強盗だな、と思ってあたりを見渡しました。
しかし、私とおばあさんしかいません。
おばあさんは、もう一度、
「命だけは助けて!」と必死で叫んでいます。
どうも“私に向かって”言っているようです。
その日私は、
何度も出張で来るようになっていたニューヨークで、
久しぶりの週末の休みを、
ショッピングしながら、楽しんでいました。
マンハッタンはフィフス・アベニュー、
マジソン・アベニュー、
パーク・アベニューなど、
南北の通りは、
しゃれたショッピング街が多く、
楽しい所です。
しかし、それらを結ぶ、東西の通りは、
所によっては、あまり人の通らない、
寂しいところもあるのです。
私は、フィフス・アベニューから
マジソン・アベニューに移ろうと思って、
道を曲がって、ある東西の道に入りました。
すると、今までの喧噪とは違って、
ずいぶん人通りが少なかったので、
知らず知らずに、歩き方が早くなって、
小走りに走り始めていました。
すると、前を歩いていたおばあさんが、
振り返って、走り寄って来た私を見て
私を強盗と間違えたのでした。
ところが、それから少し経ってから、
ジュリアーニという人が市長になってから、
ずいぶん犯罪が減って、
ニューヨークもずいぶん住みやすくなりました。
彼は、「割れ窓理論」(割れた窓を放っておくと、他の窓も割れていく)
という考え方に基づいて、
小さな犯罪を見逃さないようにして、
犯罪すべてを減少させようと努めたのです。
地下鉄の車両は、
いたずら書きで汚くなっていたのですが、
きれいに塗り替えたものしか走らせないようにしたところ、
徐々に、いたずら書きが減っていきました。
また、ゲートを飛び越えて、
無賃乗車をする人が、
1日17万人に上っていたのを、
ゲートの前で、取り締まるようにしました。
結果的に、地下鉄内の大小の犯罪は、
75%減少しました。
それを他のことにも応用すると、
ニューヨーク市全体の犯罪は今までの半分になり、
殺人事件は、今までの3分の2に減りました。
今、日本人の友人夫婦は、
ニューヨークのブロンクスというところに住んでいますが、
おしゃれなカフェなどが立ち並ぶ、
安全なところが増えてきています。
私が行っていた頃は、恐ろしくて、
車で通り過ぎることもできなかった場所です。
これは、小さなことを続けると、
いかに大きな影響があるかを示す良い事例です。
私たちにも、それを当てはめてみましょう。
大きな目標を達成するには、
毎日の、小さなことを、
おろそかにしないようにすることが大切です。
1例をあげますと、
毎日寝る前に、
10分ずつ、子供に本を読んであげると、
子供たちは、やがて、
自分で本を読むようになり、
国語力が身につきます。
すべての学問を理解する基礎になる、
国語力が身に付けば、
学校に行くようになってからは、
他の科目も、楽しんで学習するようになります。
学習する習慣は、大きくなってからも
子供たちの人格形成を支えてくれます。
寝る前の毎日の10分間を、
毎日、子供のために、
犠牲にすることは、
最初、ちょっと頑張れば、
親にとっても、
すぐに習慣になります。
しかし、その10分間が、
将来、大きな結果を生み出すのです。
あなたは毎日、どんな「小さな事」を、
実践していらっしゃるのでしょうか?
育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
PS.
7つの習慣を、毎日、少しづづ学んでみませんか?
きっと大きな結果となって返ってきますよ。
http://www.nextleader.jp/the7habits/movie/
機嫌よく過ごすこと。
かなりガッツリきました。
杉本さんの記事はいつもハズレ無しですね。
素晴らしい!
母子家庭で仕事をしていたわたしは、日中子供と過ごす時間もなく、子供に十分割いてやるだけの最低必要な時間もありませんでしたが、私の母の薦め(というよりほぼ強制命令)で、寝る前の子供への本の読み聞かせだけは続けなさい、と言われ、生後2か月の赤ちゃん時代から本を読み続けました。
すると、保育園・幼稚園では1~2回聞いたお話や劇はすべてすらすらと丸覚え(心に入るようです)、小学校へ入ってからも、学習塾や公文等には一切行っておらず、家庭学習もまったくせず、ひたすら遊んでいるだけの日々なのですが、出会った先生方・担任全員に絶賛されるほどの高い学習理解力と、豊かで安定した情緒や精神面でのお褒めの言葉を頂き、図工や音楽でも素晴らしい・イキイキしている、とのお言葉を得ました。
天才や英才教育のためではなく、効果を期待したわけでもなく、親子で唯一持てる時間であったことと、その子の心のために、心の栄養になるから、とひたすら読み続けただけでしたが、こういうことなのか、とその効果の絶大さは10年後に分かりました。
子供は幼ければ幼いほど、頭ではなく、心で本を読みます。ストーリを全身で感じるのです。また、絵本はその子の心に色彩を与え、様々なひだを作り、豊かにします。
生後数か月でもわかります。赤ちゃんは生まれた瞬間から言葉を理解している、という説もあります。
でも、子供の反応はそんなに気にしなくていいのです。繰り返しお気に入りの同じ本でいいのです。たまにお母さんが伝えたいストーリーや世界観の絵本を混ぜ込んで新しい世界にも連れていってあげてください。5分、10分でもいいから楽しい時間を共有してみてください。疲れすぎて苦行のような時もありましたが・・・。お母さんが大変な時は、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃん、おじさん、おばさん、誰でもいいのです。周りの大人が読んであげてみてください。
今、、赤ちゃんや子供が一生懸命言葉を発していても、携帯やスマホばかり見ているお母さんが多くて悲しいです。
少しそれらから目を離して、その分、子供を見つめ、本読み、良かったら気負わずやってみてください。
本当に、子供はあっという間に大きくなります。
お世話になります
無駄なものは何もない
小さな積み重ねですね
自分の恵まれている事を思い返すコト。
小さな積み重ねですね!!