指示受け、言いたいことを言う

吉永賢一
吉永賢一

あなたが組織で働いていれば
誰かから指示を受けることがあると思います。

指示受けをするときには
「それを実行する自分」を思い浮かべて
そこで情報が不完全だと思えば、質問します。

しかし、ひとは必要性にかられないと
動かないことがあります。

ですから、教育の現場では
「不完全な指示を与え、質問を言い出すのを待つ」
という手法が有効なシーンもあると思います。

この抵抗感(指示が不十分だと思っても、質問しにくい)
の背景には、「各種の目上のひと」が言う指示が
相互に異なり矛盾している
ということがあると思います。

喧嘩両成敗というような考えだけでは
まだボヤけていて、さほど実用的でなく

指示出しをするひとには
「実行可能になるために必要な情報を
十分に含んでいる指示出しをする」

責任があり、

指示受けをするひとには
「実行可能になるための情報で足りないものがあれば、
質問をして、その情報を取るようにする」

責任があるのだと思います。

たとえば、このような考えがない
組織においては、指示受けをする側が
「実行可能な情報で足りないものがある」と
判断して質問すると、怒られるかもしれません。

その場合、本来、(あくまでも私の個人的な考えですが)
怒る理由は、「質問する」ことにあるのではなく、
「その情報は既に与えてあるのに、忘れてしまっている」
などの状態に向けられるべきであると思います。

そして、「忘れている」ことに気づいてもらうことができれば
次の段階は「次に忘れないための対策を実行するようにする」ことです。
(たとえば、メモを取る、等)

指示は「出し放し」ではなく
「指示を出し、進捗をチェックし、指示の完了をみとどける
(あるいは、指示を取り消す)」のように、
「おわり」まで持ってゆくことが重要だと思います。

「おわり」というのは、指示の目標が達成されたか、
あるいは未達成でも、指示の取り消しにより
「その指示はもはや有効ではない(完了した)」
ということを、指示受けした相手に伝えることです。

これを、指示受けする側からすれば
「終了条件」が与えられていない指示は不完全なので
その条件を質問することになります。

「出し放し」は、相手のこころのなかに
「未完了のサイクル」を残すので、次第に関係が重く
悪くなるはずです。

これを防ぐには、指示だしをするときに
「一般的なキャンセラー」をつけます。

例)「~をやっておいてね。だけど、
もし3日後までにぼくからチェックがなかったら
その指示は取り消されたことにしてね」

これは、本来の指示だしとしては
未完成なかたちですが、相手のこころに
ながくつづく負担を避けるために
はじめからキャンセラーを盛り込んでいる点で
「出しっぱなし」の指示よりも、はるかに良いものです。

大人になってこころが重いひとの中には
子供のときに出された「指示」で、
まだ完了していないものをたくさんかかえて
いるひとがいるかもしれません。

(おそらく、指示だしをした「大人」は
軽い気持ちで言っているだけなので
もう忘れている可能性が高いにもかかわらず、です。)

さらに話を広げれば
「言いたいことが言えない」のは
なぜなのでしょうか。

その多くは、「(何かを)失う恐れ」があるからであり
その恐れの背後には(underlieしているのは)
「それがなくてはいけない」という
執着(attachment)があるのだと思います。

「言いたいことを言う」
「嘘をつかない」というのは
本質的に重要なことだと思います。

なぜなら、これらの習慣によって
自分のこころを探究する「道具」を
手に入れることになるからです。

行動規制も含めて、それらが「道具」を
手に入れるための道だとわかるのに
ぼくは30年かかっています。

何年かかっても、マイペースで
進む以外の道はないのだと思います。

ー吉永賢一

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