引退の日

From : マイケルE.ガーバー

2004年6月のある朝、私は何もすることが無く目覚めた。

私は突然、何もすることが無いという現実に気が付いた。
言い換えれば、なにもする必要が無かった。

誰も私が何かをすることを必要としていなかった。
そして、私は自分のために何もする必要がなかった。
なぜならば、私はすでにすべてをやってしまったからだ。

説明しよう。

27年前、私はE-Myth Worldwideを作った。

そしてさっき言った2004年のその日、145カ国に
何万ものクライアントを抱え、非常に成功した会社になった。

その日、私が会社を運営する責任を委譲したCEOと経営陣によって、
月に3時間だけ、会長として仕事をするだけでよくなった。

これは私が27年間、無我夢中で365日働き続けたのとは
まったく異なることが想像できるだろう。

だから2004年のその日、私は非常に自由な気持ちで目が覚めた。
したいことは何でも出来、する必要のあることはなかった。

しかし突然、巨大な空虚な感情と向き合うことになったのだ。

それは決して予測できなかった。

あなたは私がまったく反対のことを感じると思っただろうか?

私はするべきことは何も無かった。
それはしたいことは何でも出来ることを意味する。

しかし、私の人生にとって、そうは感じなかった。

私自身が存在していないようなものだった。
長い時間の中で完全なる空虚を感じたのは初めてだった。
そしてそれが絶望感をもたらした。

私が思うところ、私はいつもいっぱいの状態で目が覚めていた。

仕事が私を待っていて、私に頼ってくる人がいて、
未来に計画されたプロジェクトがあり、解決すべき問題があり、
つかむべきチャンスがあり、といったように。

2004年6月のある朝、何もすることが無いことを発見したとき、
そのことが私を心配させた原因だった。

何もすることがない。そんなことがありえるのか?

———————————————
 
見てのとおり、これはガーバーがビジネスを引退したときの話です。

引退後、まもなく彼は、69歳にして
新しい起業家育成プログラムをスタートすることになりました。

突然のひらめきによって。

しかし、それこそ、彼が残りの人生をかけて
取り組むべきものであると悟ったのです。

さて、あなたが引退する日、
どんな感情になるでしょうか?

そしてあなたは何をするのでしょうか?

もしかすると、それこそ、あなたが今取り組むべき
プロジェクトかも知れません。

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5 thoughts on “引退の日

  1. 第二の人生は、それまでの自分の経験を次世代へ伝達することに力を注ぐでしょう。

  2. 唸ってしまう記事です。グロスは違えど、引退ということ、覚えがあるように感じますね。うううむと唸ってしまう。今が一番最高なんだけど、常に先を想定している。だが今、その想定は、まどろっこしい。一点を突き詰めれば、恥も外聞もなく、十分なるお金。金持ちとうさんとしての日々。愉しい。そしてそうなる(笑)。

  3. 何もしなくても十分に食っていける

    こういう状態になった時に、
    ・その状態に喜んでもたれかかって遊び呆けてしまうヒト
    ・不安を感じて次の行動を探すヒト
    この2者のうちのどちらか。

    かつての民放のバラエティ番組で
    いろいろな職業の人に生活費プラスある程度の娯楽費を保証して
    しばらくの期間を自由に過ごさせるとどういう状態になるか
    の実験をしたことがありました。
    当時中学生だった私も含めた誰もが
    被験者全員が実験満了まで好き勝手をして過ごす、と思って見ていました。

    しかし結果は、
    社会的地位の高い職業の人はすぐに不安を感じて実験から脱落。
    それに対して社会的地位の低い仕事の人は実験期間が満了するまで
    ゴロゴロとテレビを見たり旅行をしたりして無為に過ごし、
    満了時点でも「もっとこうしていたい」と言っていました。

    今考えるとヤラセ臭いし、金銭の保障以外にも
    その人がいないと周囲の全ての業務が滞ってしまうというバックグラウンドがあったでしょう。
    しかし、社会的地位と仕事に対する考えの違いが明確に出ていたと思います。

    さて、私がその番組で実験に参加したら・・・・・・

  4. ガーバーさんはまさにビジネス上最も優れた人が行きつくところへ行った境地に達したのですね。言ってることはよくわかるけれどもその境地に達することができる人はなかなかいない。
    自分が優秀なだけではなく、人を育てる能力も権限移譲の能力もものすごく優れた人だからこそ行けるところです。規模は小さくてもガーバーさんの境地に達せたら大したものです。
    なかなか日本の大企業では出て来ないけれども自営で成功した人に出てきて欲しい。
    自分もガーバーさんのレベルへ行くのを目標としたい。

  5. 最後に最高だったと言える人生でしたら、途中は通過地点なので最後に良かったと言える原因を作れば良いかと思います。

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