ダイエットで頭がよくなる!?

ドイツのミュンスター大学
アグネス・フロエル博士らの実験。

普通の体重から太りすぎの体重の
中年男女50人。

3ヵ月間の食事を
選択してもらいました。

「カロリー控えめの食事」
「脳に良い脂肪(不飽和脂肪酸:いわゆるDHA)がたくさんの食事」
「ふつうの食事」

これらの食事期間の前後で
記憶力を評価したのです。

カロリー控えめの食事は、
ビタミンなどの栄養素はバランスよくをとりながら、
摂取カロリーを通常より30パーセント減らした食事。

DHAをたくさん摂る食事は、
脂肪の総摂取量はそのままで、
魚やオリーブオイルなどに含まれる
不飽和脂肪酸の摂取量だけを
20パーセント増やした食事。

結果

3ヵ月の食事期間の終了後に
記憶力テストをしたところ、
カロリー控えめの食事をした人々だけが、
成績が平均20パーセント向上。

このグループの人々は、
もちろん体重も減少しました。

食事のカロリー制限をしっかりと守った人ほど、
体重の減少幅は大きくなり、
また体重の減少が大きい人ほど、
記憶力テストの成績が良くなるという結果が出たのです。

なんで?

この結果について、フロエル博士は、

カロリー控えめのグループでは
インスリン抵抗性と
炎症マーカーの数値が改善したことが、
脳細胞にも良い影響を与えて

記憶力の向上に
つながったのではないかと考えています。

で、頭がよくなるという、
魚にたくさん含まれているという話題の
「DHA」は、、、
どうだったのか???

結果2

不飽和脂肪酸を多く食べたグループの人々は、
記憶力に変化はみられませんでした。

サケやマグロのような脂肪の多い魚に
含まれるn-3不飽和脂肪酸の「ドコサヘキサエン酸(DHA)」は、
脳への効果が期待されています。

動物の研究でもDHAを与えると
記憶力が上昇することがわかっているそうですが、、

しかし、少なくとも、3ヵ月間という短い期間では、
食事から摂取するDHAのような良い脂肪による
脳機能への効果は現れないということなのです。

ちなみに、今回の実験結果では、
3ヵ月を超えた長期の効果については
調べられてはいませんw

ともかく、少々の「飢え」は、むしろ人間を健康に
「賢く」するといえるようです。

なんで?2

食べ物をたくさん食べると、
エネルギーが消化に使われ、
脳の活動に、充分にいきわたらないから・・・

そして、人間の身体、っていうかどんな動物も、
危険な飢餓状態でサバイバルするための、
脳力が高まるようなメカニズムが
備わっているから・・・

と、いうことで、脳の働きをよくするためには、
DHAをたくさんとるよりも、
食べ物を食べすぎない、ということが
証明されたのです。

少なくとも、この実験では・・・

“脳の”働きがよくなり、
“ダイエット”効果もある。

腹八分目って、本当によいことなんですね。

ー飯村匡博

PS.
他にも記憶力が良くなる秘訣には、
こんなものがあります。
http://www.nextleader.jp/yoshinaga/kioku/

3 thoughts on “ダイエットで頭がよくなる!?

  1. 腹八分目くらいが、身体も軽やかに動くし頭もスッキリします。が、この頃、ついつい食べ過ぎてました。もしかしたら、頭を悩むことに使いたくないから???食べている時は、頭が空っぽになるから、ストレスからの逃げだったのかな?ふと、そんなことを思いました。

  2. 走ると脳のワーキングメモリーの容量が上がるとも言われてます。
    食事量を減らすと老けないという実験結果もありますよね。
    もしかすると、カロリーを消費する=カロリー制限をすると、ヒトの能力はあがるのかもしれないですね~

  3. なるほど。勉強になりました。昼にあまり食べ過ぎると午後もの凄く眠くなることがあり、
    本当に仕事に気合を入れてやる場合には食べすぎはNGですね。動物園で動物の世話をする
    仕事をする人は「粗食ほど長生きする。」とも言ってましたし、日本の医師でも同じように
    一定の食事の不足が本能的に人の機能によく作用する効果は確認されているようで本にも
    書かれています。知識としてはわかっているけれども実勢にはストレスで食べ過ぎてしまうことも多い自分としては反省することしきりです。

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