疑い

岡崎哲也

FROM 岡崎哲也


あなたは、、、

世の中は危険と思われていますか?
それとも安全と思われていますか?

その考え方によって人生の心のゆとりが
全く変わってきますよね。

50代、製造業の経営者(社員60人ほど)
継続クライアントAさんの事例を許可
を得てシェアさせて頂きますね。

今まで扱ったテーマは改善しているけど、
あとまだ塊のようなものがあってそれが
邪魔していると言うのです。

「それは何だと思いますか?」

Aさんに聞いてみるとこんな返事
でした。

「疑いの気持ちが強いです。
私は石橋を叩いて渡るんじゃなくて、
石橋を叩き壊してしまうタイプなんです。」

そして具体的な仕事の場面を教えて
くれました。

「例えば、会社の庭の草むしりをしている時、
ゴミ捨てにきた社員が、
回収車のゴミ粉砕ローラーに
手が巻き込まれるんじゃないかと心配で

ほうきを片手に仁王立ち
になって見張ってるんです。

もしもの事があったら取り返しが
つきませんから」

他にも安全管理する人がいると思うのですが
いつもそんな感じなんですかと尋ねると
そうだといいます。

確かに経営にはリスク管理が必要です。

ですが、いつもそんなに気を張り詰めて
いるときついですよね。

そして疑う気持ちが強過ぎるとメンタルブロック
解放コンサルの効果にも影響するので、
この疑う気持ちを扱うのを提案すると
了承してくれました。

そこで、もしもの事があったら取り返しが
つかないと不安を感じながら、
仁王立ちしている時、どんな気持ちなのか
聞いてみました。

「社員に万が一の事があっては
いけない、事故が起きてはいけない。
そう考えると不安で心臓がどきどきします。」

その感覚を辿って出てきたのは
予想外の場面でした。

「小学2年の夏、お父さんから足が
つかないプールに投げ込まれたんです。

お兄ちゃんが同じようにされて泳げる
ようになったから」


「・・・そうか、、、」

2人に緊張感が漂う。


「ちょっと怖いけど、ほんのちょっとだけ
思い出してみて。僕が絶対に守るから!」
そう伝えた。

不安そうにこちらを見るAさんに力強い
目で合図した。

すると、「ハッ!ハッ!」

Aさんは立って犬かきのように手、足
をバタつかせて苦しそうな表情に一変。

その瞬間、私は、Aさんが今の水面から
顔を出せるようにガバっと足から抱き
かかえました。

「ゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」

飲み込んだ水を吐き出しながら唇が
紫色になってブルブル震えているAさん。

「もう大丈夫、水のない安全なところに行こう」

そう伝えながら、Aさんを抱きかかえたまま、
ゆっくり部屋の端まで歩き、
椅子に降ろしました。

時間をかけながら安心させてあげると、
Aさんは段々落ち着き、語り始めて
くれたんです。

「水の中で死ぬ思いをしてた時、
お父さんとお兄ちゃんは、僕を見て笑っていた。
助けてくれなかった。

お父さんもお兄ちゃんも信じられない」

この時、Aさんは、この世界は危険で
いっぱい、人は信用できないと心に
思い込んだのでした。

そこで世の中や人に対して安心感を
感じるような新たな思い込みを心の中に
書き込んだのです。

「今までずっと疑い深く不安だった原因は
これだったのか!」

完全に忘れていた事にAさんは
驚きの声をあげていました。

ところで私たちは、時として騙されたり、
裏切られたり、人が信じられなくなる
事ってありますよね。

ビジネスパーソンとしてはリスク管理や
自立は重要となります。

ですが、人が信じられない、世の中は
危険だと強く感じていたら、どんなに
社会的成功しても幸せを感じられない
ですよね。

社員さんやビジネスパートナー、
お客さんを信じ、任せたり、契約する
事も大切です。

ところであなたは世の中は安心できて、
人を信じられてますか?

もし疑う気持ちが強いようでしたら、
原因を探って心を軽くしてみませんか。

ビジネスでも人生でもより豊かな世界に
なりますよ。


岡崎哲也

PS:
心のブレーキを外す為の
「メンタルブロック解放セミナー」を3/17に開催します。
http://www.nextleader.jp/okazaki/mentalseminar/


6 thoughts on “疑い

  1. 世界を信頼し、パートナーを信頼できたら、平安な気持ちで過ごせますね。不安や恐れを乗り越えて、自分の人生を歩こうと改めて思いました。

  2. 世の中やパートナー、友人や職場の人々、信じられるかどうかは、結局、自分のその人に対する、あるいは社会に対する、信頼している程度と比例すると、実感している今日この頃です。
    みんな、裏切られるのが怖いから信じる事を拒否してしまう。でも、みんなやっぱり 信じたいんです。ただ、他人は自分の思うようには動いてはくれないですよね。

  3. 岡崎さん、御苦労されることは少なくないと思うのですが、このお話も偉業のひとつですね。人は誰でも何のストレスも感じることなく、多くの人とお付合いして人生を謳歌できたらいいなあと心から思います。でも、会話の中で時折り『大丈夫っす』って軽い、やや阿りを含んだ発言を耳にするたびに、ああ、もっと自分を出して素直に率直に思う気持ちを言葉にすればいいのに。どれほど、気持ちが楽になり、本当に楽しい為になる会話に発展するだろうにと思います。岡崎さんは独特の人あたりによって、相手の方の心を開かせることができて、相手の心の奥深い所を話をさせる、そして正に臨機応変に行動をとり、根っこの歪みを直される。実に素晴らしい。ゆっくりかもしれませんが、どんどん社会が明るくなっていくなと実感します。いつもありがとうございます。

  4. 岡崎さんのメッセージ大好きです

    知らない間のトラウマってあるもの
    それが人の人生を作っていくんですから大変!

    大丈夫 あなたを守るから って言ってくれる人
    なかなかいない よ。心理の世界でも。。
    だから自分で自分をまもらなくちゃ!
    悲しい自分 弱い自分を抱きしめて。
    時々感じる宇宙の風のような愛情
    自分にも家族にも大切な仲間にも。
    自分にもトラウマがあるように家族や友達にも
    仕事仲間にも あるんだなあって思っておこう。。
    それぞれが幸せになるように願うことを忘れずにいよ。

  5. 今までの経験で人を信じたり疑ったり、なかなか難しいですよね。もちろん、素直に信じれたらみんな幸せになれそうですが。過去をさぐって原因をつかんだら。それをどうしよう。開放できるんだろうか。

  6. 石橋を叩いて壊すって・・・私自身が自分のことをそう言ってきました。Aさんのお話、私にも共通するところがあって、Aさんの気持ちに共感してしまい思わず目がうるみました。世の中にはこんな些細と思えるような大人の行為で、必要以上に苦しい生き方をしている人が沢山いると思います。心が解けるまで時間も経験も沢山必要・・・岡崎さんに出会えたAさん、良かったですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>