これは、5年ほど前の
ある日の食卓での出来事です。
当時5才の娘が、
みそ汁の中のワカメを手でつかみ出しました。
「おいっ!!何してんの、
行儀わるいやろ!」
普段なら、そう言っている状況でした。
だけど、僕は、
当時教わっていた先生からの
子育てに関する言葉を思い出しました。
「ほとんどの場合、
冷静に考えれば、
子どもを怒るような出来事はない」
そこで、もう少し見てみることにしたのです。
すると、娘は、
ワカメに加え、豆腐もつかみ出した。
(何をするのかな?)
見ると、娘は白い豆腐にワカメを巻いた。
「見て~、おむすびだよ~♪」
「おぉっ!!!」
あっという間に、
小さなおむすびが出来上がった。
「すごいな~、豆腐とワカメでおむすびができちゃったね~、
すごい発想力やな~!!」
と感心してほめると、
娘はニコニコ喜んでいた。
もし、、、
娘がワカメをつかんだ時点で、
僕が叱っていたら…。。
子どもの発想力を
つぶしてしまっていたかもしれない。
今後も、おもしろい発想・イメージがでてきても、
「どうせおこられるから…」
と、表現してくれなくなってしまったかもしれない。
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もちろん、この話を読んで、
「いや、行儀を教えることのほうが大事だ!」と
思われる方もいるでしょう。
僕も親として、
それは伝えないといけないと思った。
ので、
「**ちゃん、スゴイ面白い発想力やな~、びっくりしたわ。
だけど、食べるもので、遊んだらお行儀が悪いから、
ほんまはしたらあかんよ。
また、何かアイデアを思いついたら、やる前に言うてね。
それからやったら、特別に作ってもいいからね」
と、伝えました。
この対応を良いと思うか、悪いと思うかは、
それぞれの親の考え次第なのかもしれません。
だけど、同じ出来事でも、
自分の反応、考え方、知識で
状況や意味が変わってくるのだな~、
というお話でした。
おしまい。
ー飯村 匡博
P.S.
人は誰もが24時間という
同じ時間を与えられています。
が、その使い方は全然違いますよね。
天才の時間の使い方↓
http://www.nextleader.jp/yoshinaga/scheduling/
子供たちの発想力を大切にするのは、素晴らしい事です。でも、すぐに何かを「やらせる」「出来る」環境を親が与え過ぎる事は、安易だと思います。「おにぎり」をどこまで作りたいか。実際、豆腐とワカメのおにぎりがどれ程食べにくいか。そこまで、味わう事が大事だと思います。親に発想を許され無かったとしても、子供は本当にやりたければ、他の物で実現して行く力があります。親より、もっと情熱を注ぎます。その行為に対して、「何やってんの」とか、無関心でいる事の方が寂しいかな。大人になって、上司に否定された時の、親以外の人に否定された時の力をつける事も、大事だと思いますが・・・。子供の発想力を大人が奪えるなんて、ちょっと、おこがましい。
ここまで“待つ”“見守る”ことができる親はなかなかいないでしょうね。
2歳くらいの子どもならわかりますが、もう5歳なのですから。でも、5歳の子どもがする行動なのだから「きっと何かを考えているはず」、とも考えられます。そうして口を出さずに我慢したから、その子の頭の中の様子が分かったわけです。さらに、コンプリメントを入れてからお行儀の大事さも伝えるなんて素晴らしい!
多くの親は、自分の価値観で子どもに干渉しコントロールしようとしてしまいますし、そのことに気付くことさえない場合が多いと思います。
子どもは自分自身の中に成長する力を持っています。その力の邪魔をしないことが親の役目だと思うのです。
親は子どもを保護する立場なのであって、支配するような立場にはないと思います。
chikaさんの「環境を親が与え過ぎる」「親に発想を許されなかったとしても」の言葉のほうが、なんだか支配的な親のイメージがうかんで違和を感じました。 (ごめんなさい)