過去を手放す方法

From:麻生秀男

過去を手放す一つの方法は、過去の解釈を
変えることです。

私達は日々、成長し、進化しています。

しかし、囚われている過去の記憶は、
当時の知識による解釈のままだったりします。

当時のままの解釈だから、感情的にも
許せなかったり、手放せなかったりする場合が
あるのです。

手放せない過去は、子供の頃の記憶によるものが
多いのですが、子供の頃には理解できない、
相手や親の立場があったりします。

たくさんある物事の側面の、一つか二つしか
見えていないという事が多いのです。

さらに、
その時の経験が将来にどのような良い影響を
与えるかもわからないものです。

しかし、
その過去の記憶を成長した今の立場から見直してみると、
当時は理解できなかった事が見えてきたりします。

そして、見えていなかった側面が見えると
それまでの感情が大きく変わる事も少なくありません。

例えば、書籍「7つの習慣」でこんな話があります。

一人の男が地下鉄に乗りこむと、
子供達が、電車の中で騒いでいました。

そのそばには父親らしき男性が居たのですが、
注意するそぶりもありません。

それでその男は、父親と思われる男性に、

「あなたのお子さんですか?」

と注意しようと思って話しかけました。

すると、その男性は、子供達の様子に初めて
気付いたようすでこう言いました。

「ああ、すいません。
実は、今しがた、病院でこの子達の母親が他界したのです。
これから一体、どうすればいいのか・・・」

父親を注意しようと思い、イライラしていた男の感情は、
相手の事情を理解したことで、一瞬で同情に変わり、
子供達の騒ぐのも気にならなくなってしまいました。

物事の見え方が変われば、感情も変わり、
行動も変わってしまいます。

手放せない過去も、当時と違った見方をできれば、
囚われている感情を手放すこともできるのです。

だから、過去を手放す方法の一つは、

過去の記憶を当時の自分としてではなく、
成長した今の目線で、しかも他人事として見直して
みるのです。

この“他人事として見る”のはとても重要なポイントです。

例えば、

囚われている過去が、子供の頃の親の言動によるもので、
それが許せなかったとします。

子供の頃は、親が子供のためを思って言ったり
やったりした事も

「なんでわかってくれないんだ」

「なんでこんなこと言うんだ」

と思ってしまうものです。

しかし、それも大人になった今、
他の家庭の親が、子供を叱っているのを見れば、
それが子供を憎くてやっているのではなく、
子供のためを思ってやっていると理解できたり。

あるいは、
大人でもどうしたらわからないことや、
不器用なだけだったりする事もある。

という事も理解できると思います。

また、
子供の頃に親が不仲だったり、ケンカしていた事が、
心の傷として残っている人も少なくありません。

その場合も、
子供からしたらケンカしているだけに見えても、

大人になった今、他人事として見れば、

仲が良いからこそ本音でぶつかり
ケンカする事もできるという場合もあるし、

本当は良い関係を作りたいのに、
うまく行かずにどうしたらいいかわからない
だけの事もある。

という事も理解できるかもしれません。

当時の出来事を違った側面から見る事ができれば、

当時の傷ついた子供の自分を優しくなぐさめ、
受け入れてあげることができるかもしれません。

子供の頃の自分に、優しく

「大丈夫だよ」

と言ってあげることもできるでしょう。

そして、子供の頃の自分は、自分の事を理解し、
心から成功を願ってくれている人が少なくとも
一人はいる事を知る事ができるでしょう。

あるいは、当時の辛い経験とその後の経験のおかげで
忍耐強くなったとか、何かを頑張ったとか、何かを学んだ
という事はないでしょうか?

辛い気持を経験したからこそ、
同じようにつらい立場の人の事を理解できる
ようになっているかもしれません。

過去の記憶と感情を切り離し、
第三者的にその過去の出来事を見直し、
悪かった思い出だけでなく、

今、振り返ってみると今の自分にプラスに働いている
側面について考えてみてください。

そして、当時の自分をイメージの中で癒し、
相手の事を許してあげてください。

こうして過去に戻って、当時の出来事を違う角度から解釈し、
自分自身を癒すことは、過去の自分や相手を許し、
過去を手放す方法の一つです。

もし、手放せない過去がある場合は試してみてください。

ただ、くれぐれも他人事として過去の出来事や
自分を見てくださいね。

他人事として、冷静に見るのが重要なポイントです。

もちろん、一度できれいに手放せない場合もあると
思いますが感情のコントロール出来ごとの解釈の変更は
練習するほどうまくなりますので、
普段から練習してみてくださいね。

あなたの人生がさらに素晴らしいものになる事を
願っています。

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2 thoughts on “過去を手放す方法

  1. 思い出すと恥ずかしすぎることでも、若気の至りと開き直って他人事のように思い出してみると、少しマシな気分になりました。でも、やっぱり、恥ずかしい過去です。ただ、誰にだって恥ずかしい事の10や20はありますよね!!と思えるようになって来ました。

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