夜泣きうどんと経営

会社で残業をして一人で
帰路につく寒い冬の夜…。

懐かしいチャルメラのメロディーと
ともに「夜泣きうどん」の屋台が
僕の目の前に現れます。

会社帰り、独り身にとって
屋台で食べる温かいうどんやそばは
妙に美味しく感じられたものです。

・・・

あなたもご存知だと思いますが、
京セラやKDDIの創業者で稲盛和夫さん
という方がいます。

稲盛さんが昔、話していたことの中に
この「夜泣きうどん」の屋台を例に上げた
ちょっと興味深い話しがありました。

夜泣きうどんと経営

稲盛さんいわく、
優秀な経営幹部を育てるなら
まずは「夜泣きうどん」を引かせて
みるのが一番だというのです。

それは一体どういうことでしょう?

ちょっと想像してみてください・・・。

あなたは来月から夜泣きうどん屋を
スタートすることになりました。

まず、あなたは屋台やどんぶりなど
設備投資をしなければなりません。

うどんの材料となる小麦粉、
うどんのダシや具材をどこからいくらで
購入するかを考えないといけません。

うどんの原材料をトータルいくらにして
うどんの値段をいくらに設定すれば
利益が最大化するのか?

あなたは屋台を引くにあたり、
コスト感覚を磨いていく必要があります。

またお客さんにどんなうどんを
提供すれば喜ばれるのか?

安い値段でできるだけ美味しいうどんを
お客さんに提供したほうが良いのか?

はたまた高価な食材を使って
他の屋台にはないうどんをウリに
売っていくのか?

どの時間に、どこを、どのように
回ればお客さんが最も集まるのか?

一度来たお客さんに再度リピートして
もらうにはどうするか?

客単価を上げるにはどんな工夫を
すれば良いのか?

あなたはマーケティングの
ことも考えなければいけません。

もちろん人を相手にする商売ですから、
接客の知識や営業のノウハウが必要に
なってくるのは言うまでもありません。

うどんの品質管理や在庫管理も
やらなければなりません。

うどんの麺を多く作りすぎたら
余ってしまうし、逆に少なすぎれば
売上を逃してしまうことになります。

近くで何か大きなイベントがある日は
うどんが普段より出るかも知れませんし、
雨の日だったら何か対策を考えなければ
いけないかもしれません。

コスト感覚、マーケティング、接客、
営業、品質管理、在庫管理、などなど・・・。


要するに夜泣きうどん屋には
経営に必要な全ての要素が含まれて
いるのです。

それで稲盛さんは、
「優秀な経営幹部を育てるなら
夜泣きうどん屋をやらせてみるのが一番だ」

と言ったのでしょう。

夜泣きうどん屋で商売ができる人なら
事業全体を大局的に見ることができるから、
会社の幹部も任せられるというわけです。

また稲盛さんはこう続けます。

“ビジネスの本質は規模によって変わるものではない”

どんな大きな組織でも小さな組織でも
言われたことしかできない人と、
いつも経営のことを考えていて
自分で考えて動ける人。

経営幹部ではなくても、
後者のような経営者マインドを持った
人材ならどこの職場でも評価されるでしょう。

※もちろん日本では「出る杭は打たれる」という
悲しい現実もあるかもしれませんが。

今のような混沌とした時代こそ・・・

経営者マインドを持ったリーダーたちが
日本にたくさん現れて活躍してくたら。。。

夜泣きうどん屋を引いてみることは
あなたがビジネスリーダーとして活躍する
最初の第一歩かもしれません。

ー磯貝優

追伸:
あなたもまずは夜泣きうどん屋を
引くことからスタートしてみませんか?

まずはこちらで知識を得て:
http://www.nextleader.jp/loral/cmbook/

実践するのはこちらから:
http://www.nextleader.jp/loral/cmprogram/

10 thoughts on “夜泣きうどんと経営

  1. 本当にそのとおりですね。商売とはこれが真髄、体感してこそ分かることです。

  2.  このお話しは稲盛さんから直接聞いた事があります。さすが目の付け所が違いますね。
    今すぐに実際に屋台を引くことはできませんが、町に出たときには常にバーチャルで、
    もしここで屋台をだすならどのようなものが成功するか、などと考えるようにしています。
    将来は社員のみんなと実際にやってみたいですね。

  3. 経営のことを考えるのは、経営に限らず、生活にも適用できます
    勿論、その場合の顧客に当たるのが自分と家族になってきますが、在庫管理、資金管理、Kスト管理は重要です
    それが出来ないと、家庭も運営できない

    会社でも、コスト関係を考えるべきですね
    尤も、会社の経営者などは、それを、下請けに無理をさせて賄おうとしていますが…

  4. アメブロもその方の系列でしたっけ?
    夜泣きうどん屋とは一つの例ですよね!
    私の場合は、自宅ショップがきっかけ。
    衣食住をしていれば、何かしらを今すぐ始めることができます。
    ただ、ゴールを決めることが必要です。
    まずは、自宅裏山で息子が蔦を取ってきて、それでリースを作り、リースを欲しい人に1円で売る。それを買って喜んでくれる人が一人できた。
    これでも、いいわけですよね!
    次は、最初のものより工夫をしたリースを1000円で売る。
    1円と1000円の違いは?
    そして、同じ人に売るのか、違う人に売るのか。
    …など、さまざなことに目を向けながら行動していく。
    この繰り返しで、小さな目標から大きな目標を見つけていくことができる。
    大きな目標が決れば、進むことが容易になります。
    何事も、「やってみる」!これしかないです。

  5. 今の世の中、
    自分で考え、行動出来き、
    そして結果を出せる人が
    顕著に求められていますね

    私もこれからますます
    自発的に行動して
    人に価値を提供できる人間に
    さらになっていこうと思います

    ありがとうございます

  6. 「今度は夜泣きうどんの屋台を引く役を演じてもらう」と監督から言われた俳優をイメージすると、わかりやすいです。
    私ならまず実際に客として、夜泣きうどんの屋台に行き、うどんを食べ歩き、役作りをします。
    自分が客になることにより、いろんなものが見えそうです。
    まあ、屋台を引く気はないですが。
    ダン・ケネディは、アメリカの大統領選挙のスタッフに頼られるほどのスーパースピーカー。
    でもそれは話が上手いだけでなく、ダン・ケネディのマーケティング戦略が万般に通じる内容ということでしょう。
    今、謙虚に学んでいます。

  7. この前は、「自分以外の人間に頼むことができて、
    しかも彼らの方がうまくやってくれるとしたら
    自分でやる必要はない。」という話でした。
    その道のエキスパート達が相互依存でつながれば、大きなエネルギーになる。

    今回の夜泣きうどんは、経営者たるものすべてを自分でこなしていく視点や覚悟が必要だ。

    この2つの話は、彼らのポジション(役割)の違いからくる矛盾なのでしょうか?
    それとも、会社や自分の成長段階の違いからくる矛盾なのでしょうか?

    もしかして、この2つはつながっていて、同じような話なのかな。
    共通点は、自立してないとどちらも成り立たない。

    1時間思考しましたので、打ち切ります。考えさせるのが上手ですね。
    ありがとうございます。

    1. 「ビジネス全体を大局的に見ることができる」
      というのがポイントなのではないでしょうか。

      そうすれば相互依存で結ばれたエキスパートたちを
      より効果的に動かすことも可能です。

  8. 自分も言われた事しかできないような人になるのではなく、自分で行動できるような人になりたいと思います。
    それができないといつまでも自分の周りが変わらないですから。

  9.  いつも読ませていただいてます。

    一国一城の主は、目配せするポイントをどことどこにするか。
    が問われる。

    日常でも、自分の判断が問われる時代になってるのかな。

    ありがとうございます。

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