From：麻生秀男
先日、あるプロジェクトに関する会議への
出席依頼がメールで来ました。
そのメールには、
プロジェクトのキックオフミーティングを
したいという事。
会議の時間は2時間を予定している事。
希望の日時を以下の3つから選んで下さい。
という事が書いてありました。
こんなメールが来たらあなたはどうしますか？
多くの人は、仕事の会議だし、
自分のスケジュール帳を見て、
空いている時間を返信するかもしれません。
事実、他の参加者の方は、そうされていました。
しかし、その時の私の頭の中では
「時間の９つの無駄を排除しなさい。」
というジェームスの言葉が聞こえて来た気がしました。
というのも、このメールを読む限りでは
この会議が「時間の９つの無駄」の一つである
“意味の無いミーティングや会議”
のように感じられたからです。
ジェームスは、
「意味の無いミーティングや会議は、会社や組織の中で、
最も頻繁にみられる時間の無駄のひとつだ。」
と言っています。
では、意味の無いミーティングや会議とは
どういう会議でしょうか？
多いのは、
・目的や議題がはっきりしない会議
・資料の棒読みなど、無駄な時間が多い会議
です。
なんとなく集まって「この議題について話しましょう。」
と言って当日配布された資料の読み合わせから始まる会議と、
事前に、議題と決めるべき事、
目的が明確になっており、資料も配布されて
各自で目を通し、アイデアを考えてから出席する会議とでは、
同じ会議でもその費用対効果は
どのくらい違うでしょうか？
また会議にかかる時間やその会議から得られる
結論にはどのくらいの差があるでしょうか？
また、目的や内容を明確にして、
メールのやり取りで決議したり、問題解決できれば、
そもそも会議自体が必要無い事もあります。
今回は、
キックオフミーティングとは書いてあるけれど
議題は特に書いてありません。
会議の主催者に議題や目的は何ですか？
と問い合わせたところ、
議題は特に詰めてない。
改めて顔合わせをしたかっただけ。
との事でした。
ただ、参加者のメンバーは、
皆、前からの顔見知りで、週に1度くらいは
合う人ばかり。
改めて顔合わせが必要とは思えないし、
そのためだけに、皆、忙しい中、2時間の時間と
往復の時間を取る価値があるとは思えません。
今度会う時に20分とか30分で済む話の
ようにしか思えません。
結局、その会議は参加者の時間が合わなかった事もあり
一旦、中止となりました。
ジェームスは、「成功の9ステップ」の本の中で
こう言います。
『「私は忙しすぎて夢を実現する暇が無いよ」
あなたはそう答えるかもしれない。
しかし、それは違う。あなたは「ノー」と言えないだけだ。』
と。
このメルマガを読んでくれているあなたは、
きっと相手のために何かをしてあげたいという
ところがある人だと思います。
そんなまじめで優しい人であればあるほど、
他人の要求についつい素直に答えてしまう物。
しかし、人生で与えられた時間は有限です。
周りの人が要求してくる時間をすべて
そのまま受け入れていたら
自分の夢を実現する時間は本当に無くなって
しまうかもしれません。
だから、「ノー」という勇気が必要なのです。
そうはいっても、自分さえよければ、
他人なんかどうなっても良いという話では
ありません。
実は、
あなたが「ノー」という事で、相手やその他の
人の時間もより無駄にしないで済む事の方が
多いのです。
そのためには、単に「ノー」と言うだけではなく、
相手が提示したやり方や時間の長さではなく、
相手が本当に欲しい結果、目的をはっきりさせる
必要があります。
会議で言えば、その会議の目的は何か？
を明確にする事です。
そして、
その目的から考えて、みんなの時間を
より有効に有意義に使うにはどのような会議で
何を話せばいいのか？
事前に何ができるか？
を考える事もでき、みんなの貴重な時間を
有効に活用することもできるのです。
本当に顔合わせや親睦が目的なら、
実は、会議よりもレストランやスポーツの方が
いい場合もあるかもしれません。
いずれにしても目的を明確にする事。
相手に合わせる事も優しさの一つですが、
勇気をもって「ノー」という事が
本当の相手への思いやりになる事もあるのです。
そして、これは会議だけではなく、
飲み会とか、他のお誘いにも言える事。
その目的は何か？
交流や懇親が目的なら、最後まで居る
必要は無いかもしれないし、
毎回のお誘いに参加する必要は無いかもしれない。
あなたの夢や人生において大切な事を明確にし、
その上で、要求された時間の目的は何か？
その時間はあなたの夢に貢献するのか？
その時間を使う価値があるのか？
を考え、他に優先したい事がある場合は、
「ノー」という勇気が必要なのです。
もちろん、同じ「ノー」と言うにも、
言い方はあると思います。
「今回の会議の目的はなんですか？」
「できたら事前に検討したいので当日の資料と
議題を送って下さい。」
というだけでも相手に気付きを与える事に
なるかもしれません。
何かのお誘いであれば、
「すいません。その日は先約があって。」
という断り方もあるでしょう。
そして、その先約というのは他人との約束で
ある必要はありません。
自分との約束、自分の計画でも良いのです。
自分との約束も他の人の約束と同等以上に
大切にするということです。
いずれにしろ、
要求に応えるかどうか、その時間を使うべきかどうかは、
目的を明確にする事で、判断できるようになりますし、
目的を明確にする事で、より有意義な時間にして、
無駄を省く事もできます。
今回の会議の例で言えば、
事前に目的を明確にすることで、
結果的に同じ会議をやることになったとしても
会議の内容、充実度は上がり、より短い時間で
終える事ができるはずです。
「目的を明確にする。」
これは、人生やビジネスのさまざまな場面で
あなたを成功へと導く原則の一つ。
ぜひ、できるところから実践して
あなたも夢を次々と実現して行ってくださいね。
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