経営者の考え方

お金がないと
幸せにはなれないんだよ

私が事業をしていて経営難に直面したとき、
言われた言葉がこれでした。

私が相談した方は、
食事処を営む、ある女経営者です。

女ひとりで、細々と
小さな店を回す彼女。

決して繁盛しているわけではありませんが、
彼女の店は15年も続いており、
定期的に、彼女に会いに来るお客があり、
そうしたお馴染みさんで保っている店でした。

料理がおいしいと評判の店では、ありません。
繁華街にある、便のよい場所でも、ありません。

その店が15年も保つ理由、
それは、「彼女に会いたい」という、
お客さんの気持ちひとつだったのです。

彼女は、特別きれいなわけでは、ありませんでした。
ただ、とてもおしゃべりがお上手で、
聞き上手で、彼女になら、なんだって相談できる。

そんな、不思議な雰囲気を持った方でした。

だからこそでしょうか。

悪条件の佇まい、
見通しの悪い景気の中にも、
彼女の店は微動だにしないのです。

そんな彼女の人柄に魅かれて、
ついつい私も、自分の身の上話を始めました。

ですから、出て来た言葉に、
大変驚かされてしまったのです。

女ひとつで店を切り盛りする。
その苦しさ、辛さは、並み大抵のことではないでしょう。

だからこそ、その言葉は実に的を得た、
真実だとわかりました。

お金で買えない幸せはある。けれど、、、

お金で買える幸せはもっとある。

汚い言葉かもしれません。
しかし、あなたはこれが嘘だと、
言いきることができるでしょうか。

苦労に苦労を重ねた彼女だからこそ、
辿りついた境地が、それなのです。

利益を得るという作業は、
実はとても巧妙で、賢く立ち回らねばできないものです。

例えば、経営者は、
お客様からはより多くのお代をもらい、
従業員には、できるだけ少なく支払いを、
済ませなければ、つぶれてしまいます。

真心を持てば、利益は自然に増えるはずだ、とか。
幸せを願っていれば、お金が増えると、
信じている人は沢山いますが、それは真実ではないと私は思います。

欲しいものがあるのなら、自力で取りに行くしかないのです。

とてもおしゃべりがお上手で、
何時間でもお話し続けることができる彼女。

そんなお店の雰囲気はアットホームで、
お客さんはいつもニコニコ。
楽しかったよ、と言いながら、
また来週来るからね、と立ち去ります。

しかし、お代の方はちゃっかりと。
だって、それが商売ですから。
慈善事業をしているわけでは、ありませんから。

そんな彼女から私が学んだことは、以下の通りです。

(1)目的をぶらさない
・お代をいただく。
・必要以上の割引はしない。

(2)コミュニケーション力
・共感する心が必要。
・相手の欲しいアドバイスをする。

ここまで読んでくださったあなたは、
「やっぱり人間性が一番重要なんだ」と思われたでしょうか。

しかし、彼女に備わっていたのは、高い人間性なのか、
というと、少々疑問です。

なぜなら、従業員からは、
「ケチ」で有名な方でしたから(笑)。

中藤 里美

PS.彼から金銭的富と精神的な幸せを手に入れる
方法を学ぶのはベストな選択な一つになるでしょう。
http://www.nextleader.jp/8keys/REY/

20 thoughts on “経営者の考え方

  1. 簡潔明瞭な内容で非常に読みやすく
    要点が絞られているところに好感を覚えます。

    日経とかでダラダラとした長文で意味難解な文章を
    投稿する輩にみてもらいたいモンです。

  2. 幸福。「幸せとはどういうことなのか」もっと考えてみてください。
    自分の人生の意味・価値・使命を追求して活きるそのプロセス、そしてその結果が幸福にすぎない、私は、そう思います。(かなり、V.フランクル寄りの哲学だと思いますが。)
    「ケチ」ってどういうことですか?メリハリをつけた金銭感覚なしに、生活は成り立ちません。あなたの言葉を解釈すると、「人間的成長=金の使い方にこだわらない」ですか?
    どこか変だと思います。
    いつもクリティカルなコメントになってしまいます。
    朝から、書かずにはいられない。疲れます。

    1. >メリハリをつけた金銭感覚なしに、生活は成り立ちません。

      僕もそう感じます。

      >「ケチ」ってどういうことですか?メリハリをつけた金銭感覚なしに、生活は成り立ちません。あなたの言葉を解釈すると、「人間的成長=金の使い方にこだわらない」ですか?

      それは誇大解釈だと僕は感じました。

      >従業員からは、「ケチ」で有名な方

      と書かれているように、ライターさんはユーモラスに締めくくっただけだと感じています。
      この記事は「お金=幸せではない」という論に、「逆説の問いかけ」をしたかったのではないでしょうか?

      最終的に読者に「こういう意見もあって感銘を受けたけれど、はたしてそうなのかなという疑問もある」と問いかけているのではないでしょうか?

      受け手が記事の内容に議論する文章ではないと感じましたが。

  3. 共感できる言葉ですね。「偉くても貧乏」を経験しました。偉い学者の人と一緒に仕事をしても、1円も利益になりませんでした。そのとき、お金がもらえない仕事なんて価値がない、と思いました。「すごいですね」「偉いですね」そんな言葉、商売人にとっては関係ありません。とにかく100%利益にコミットメントすること。貧乏を強いる人は敵、ぐらいの気持ちが必要なのだと思います。

  4. 苦労した人にしかわからない言葉ですね。

    お金なんかいらない。幸せはお金じゃない。

    こんなことが言えるのは、本当の意味でお金に困ったことのない人だけだと思います。

    森で狩猟でもしながら生きるならともかく、そうじゃないなら、どうしたってお金は必要になります。

    幸せの段階とか、私にはよくわかりませんが、服もお風呂もなくて、カエルを食べるような生活が「幸せだ」とは私には言えないです。

  5. 簡潔ですが深い内容ですね。中々考えさせられました。
    そこで私が今回気になったキーワードは3点。

    ①お金で買える幸せ
    ②人間性
    ③ケチ

    ①この女経営者の「お金で買える幸せ」が何なのか気になります。できれば具体的に何なのか知りたいですね。
    ②ここでの人間性は「高い」ではなく「価値のある」が正しいかと思います。だからそれがお金になる。お金だけじゃなくても、その人に価値があれば自身を充実させる人間関係が作れる。それを彼女自身が体現しているのではないでしょうか?
    ③「ケチ」とは悪いことではないですね。むしろ金持ちとは基本的に「ケチ」です。ただ、これも「過ぎたるは及ばざるが如し」でしょう。しかし、経営者がケチの方が企業としては安定するといいます。結果的に従業員としてはそれが一番ではないでしょうか?だから語尾に「(笑)」をつけたのでは?

    以上です。

    私の考えとしてはお金で買えるものも買えないものもあると思います。しかし、お金がないと不幸になる可能性は高くなります。生活面は当然ですが、それによって精神的に不安定になったり、家族がいれば家庭内での”いざこざ”も多くなります。そういう意味ではある程度のお金は持っていなければ幸せにはなれないでしょう。
    ですが(逆接ばかりですみません)、お金がありすぎても注意が必要です。成金になり金銭感覚が狂います。結果お金が残らない人も多数いると聞きます。また、なんでもお金で解決しようとするようにもなります。お金が中心となると「お金=人間性」みたいになってくるのかもしれません。

    というわけで、総括すると「お金に踊らされず、稼ぐ」ことが重要なのでしょう。

  6. お金がないと幸せになれないか、やったことがないのでわかりませんが、幸せになるのは可能だと思います。
    マザーテレサが死ぬとき、持ち物は服が2枚だったそうじゃないですか。
    僕は、彼女ほどレベルが高くないんで、経験したくないですが・・・
    経営者もピンキリなんで、自分のレベルに合ったアドバイスを聞くのでしょうね。
    自分のレベルによって答えは違うのではないでしょうか。
    僕はまだお金が大好きです。お金で買える幸せはたくさんあると思ってます。
    まだまだこのレベルを満喫します。でもレベルアップを急ぐ人の邪魔はしません。
    みなさんも自由に生きましょう。

  7. 読みやすく、分かりやすかったです^^
    最後のオチもおもしろいですね。

    ケチですか~・・・金持ちはみんなケチって言いますが、
    ただ、お金の使い道を明確にしているだけじゃないでしょうか。

    この場合、従業員のほうが実はケチなのかもしれませんね。
    働き(提供した価値)に見合った給料を貰っておきながら、
    もっとくれよと思っているのかもしれません。

    記事からはそこまでは読み取れないので、僕の想像でしかありませんが・・・

    「お金がないと幸せにはなれないんだよ」というのは、僕も同意見です。
    お金が全てじゃないけど、あって困ることはないですし。

    僕は、お金=提供した価値と思っているので、金持ちになることを目指していますよ。
    ただ、これはあくまで結果でしかないので、価値を提供することに集中しないといけませんが。

  8. 楽しく読ませて頂きました。

    中藤さんの記事、初めて読ませていただきました。

    私なりの考えですが・・・

    まだ、ライターさんは若い方なのかな?

    こういった、ほそぼそとやってらっしゃる女性経営者にあまり、大事なことは尋ねないほうがよかったのかな・・・と感じてしまいます。

    「経営者は、お客様からはより多くのお代をもらい従業員には、できるだけ少なく支払いを、
    済ませなければ、つぶれてしまいます。」

    このコメント。ひっかかりました。

    とても小さな人間の考えです。

    会社を代表するのは、従業員です。従業員が満足して、会社のメンバーでいることに誇りを感じなければ、お客様に対するサービスは一体どういうレベルのものなってしまうのでしょうか。

    そんなマインドでは、フラインチャイズの塾が失敗するのは当然です。
    (もともと、フランチャイズの塾には入っちゃダメなんですが・・・・)

    経営者にとって、従業員こそが、一番のお客様です。

    現在、三つの会社を経営し、19年目を迎えようとしている私の率直の感想です。

    不快な思いをさせてしまっていたら、申し訳ないです。

    でも、誰でも、そこからのスタートです。共に前へ進んでいきましょう。

    学習塾のフランチャイズはやっちゃだめですね。

  9. 当然、お金があれば全て幸せという意味ではないと思います。お金があるとお金があった時の他の形の幸せを掴むことが出来る。なければないときに掴める幸せがあるという事だと思います。お金があった時の幸せがどんなものかは知りませんが、人が感情の生き物であれば、全てが完璧に理論的に揃った幸せはこうだ!なんていうものは、あるかもしれませんが私は無いと思います。いろいろな感じ方の中にそれぞれの環境にあった幸せがあるのであって、自分の幸せは、その人のもので、他人の幸せはその人の物ではないでしょうか。他人の幸せを、自分の物と共有できるとは思えません。ある面で一致するとは思いますが、完全に一致するとは思えません。妥協しながら、人生を生きて幸せってなんだろうと常に思っていても、始めに感じた幸せが、終わりまで同じであれば、それこそ幸せかもしれませんが、私は幸せ感じる感情は常にコロコロ変わります。その時その時にアッ今幸せと感じることが、翌日はそう思えなくなる時があります。

  10. お金がないと幸せにはなれないんだよ
    その通りですね
    人権そのものがなくなりますからね

  11. 楽しく読ませていただきました。

    いつも
    気づくことが多々あります!

    コメントもすべて読ませていただきましたが
    大切なことがひとつだけあります!





    「ご自分の【今やっていること】で
    直接、役に立つ行動や取り入れたい考え方があるかどうか。」
       ^^^^^^ ^^^^^^^^^




    この一点に注目することです(^^)

    最後まで読んでくださり
    いつも
    ありがとうございます♪

  12. 本題からずれますが、
    「的を得た」→「的を射た」にして頂きたいです。

    内容には私は納得しました。

    「ケチ」の意味ですが、従業員は、
    「ケチだからその店が何とかやっていけている」と思っているのか、
    「店が儲かっているのにケチだから給料が安い」と思っているのか、

    話の内容から前者ではないかと思います。
    そうだとすればその「ケチ」は必要なことなのでは。

  13. 世の中、お金がないと生活できません。だから働く。周りから苦労と思われても本人は苦労とは思っていないのでは?じゃないと15年は続かないでしょう。お金があれば欲しいものが手に入る。その時幸せを感じる、欲求が永遠と続こうがそれはそれでいいじゃない。最近、自分へのダメだしが多いとしあわせを感じないし、逆に少ないと自然にしあわせを感じています。

  14. 「周囲に尽くせばカネは後からついて来る」
    「自分を犠牲にすれば人は自ずと寄ってくる」

    よく見かけますね。
    特に日本人はこういうフレーズが大~好きみたいです。
    実際にはそうじゃないことなど解かっているのに。

  15. お金がなくて、莫大な借金を背負った時もあり、どん底の生活も経験したことがあります。その時、本当に、まずは、「衣食足りて礼節を知る」だなと思いました。あまりに大変な生活すぎて、結局、家族もバラバラになりました。お金がなければ、幸せになれない。本当にその通りですよ。自分は、もっと精神的に強いかと思っていましたが、その通りでした。これは、机上の弁であれこれ言っている人には、絶対にわかりませんよ。
    今は、どん底から這い上がり、経営で成功して、普通の人間的な幸せかみしめてます。

  16. ふと、
    幼少期に
    買いたいものがあった時
    似たようなことを
    していた気がします。

    勝手な妄想かもしれませんが
    家庭って、商売を学ぶ場なのかと
    感じています。

    女性は
    しっかり現実をみますね。

  17. 『女ひとりで、細々と…小さな店を回す彼女…。』

    >ひとつで店を切り盛りする…。
    >その苦しさ、辛さは、並み大抵のことではないでしょう…。
    >不思議な雰囲気を持った方でした。

    >だからこそ、その言葉は実に的を得た、真実…!!

    【お金で買えない幸せはある。けれど、、、
               お金で買える幸せはもっとある。】

    確かに…人生の苦難を乗り越えた方の…”言葉”と受け止めました…。
    ”お金”とは単なる”モノ”と解釈すべきでしょうが…
    (その価値観に…がんじがらめに縛られても良くないですもの~~ネ!)
    ビジネス上は…此の事も”潜在意識”の中にしっかりと…インプット!!

    さて…本日!私が学生時代の頃から~~今日まで健在のお店…”喫茶店”
    私事で、用事を済ませ…”一休み”
    店内は…【時間がタイムマシンにて学生時代…そのままと近い状態?】
    一つだけ…否応なしに感じましたのが…
    -->あれから~~やはり年月が過ぎ去りし~~懐かしい顔^^
    だけど…しっかり”人生の年輪が刻まれた…顔” ウフフ

    しかし、”中藤さん”のアドバイス通り…
    1)2)此の事は…共通項です…。
    此の”お店”に立ち寄るのは…【ほっとした~⋆ ☆ 雰囲気】
    『タイムスリップ…あの頃!学生時代へと ^^』本日は立ち寄りました。

        ありがとうございます…。      (SAKURA…)

  18. 人に物欲というものがあり、
    それを解消する手段がお金である以上、
    お金は人々にとって
    必要不可欠な存在ですよね

    私自身もお金の大切さを
    十分に分かっている分、
    お金から得られる幸せも
    よく分かります

    お金に対する認識を
    今一度見つめ直そうと思います

    ありがとうございます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>