寿司とは何か?

先日、テレビCMでお馴染みの○ッパ寿司に行ってみました。

地元には店舗が無いのですが、旅行の途中で見かけ、
どんなもんかと思って初めて入店してみました。

ご存知のとおり、○ッパ寿司は回転寿司です。

席の前にタッチパネルがあって、注文すると
自分の席の前まで、レールに乗ってネタが届く仕組み。

最初頼んだときはその仕組みにちょっと感動しました。

味については好き嫌いあるのでノーコメントにしておきますが、
実は一緒に行った友人の実家が寿司屋だったので、
どんな感想か聞いてみました。

曰く、

”不味くは無いが、寿司ではない。”

とのこと。

そう。

寿司とは、シャリにネタを乗せ、職人さんが握るもの。

しかし、○ッパ寿司はシャリにネタを乗せるまでは
同じですが、握ってないのです。

シャリにネタをぽんっと置いただけ。
なので皿をちょっとでも傾けると、ネタだけぽろっと落ちます。

ということで、これは寿司ではなく、
米と生魚を食べる別の料理である、という話になりました。

でも良く良く考えてみると、
子供の頃から○ッパ寿司に行っていると、
これが普通の寿司なんだと思うはずです。

ということは、良くも悪くも、○ッパ寿司は、寿司とは何か?
をお客さんに教育していることになります。

また、別の例もあります。

先日、社長の書籍が出た某ファミリーレストラン。

たしかこんなタイトルでした。

”美味しいから売れるのではなく、
売れているのがおいしい料理”

このレストランは私も行った事があります。

正直、いくら売れているといっても、
美味しくないものは美味しくないです。

しかし、子供の頃から、これが美味しい料理だと
教えられれば、そう信じるようになるでしょう。

○ッパ寿司と同じで、このレストランも、
美味しい料理とは何か?をお客さんに教育しているのです。

それが良いかどうかはともかく、
徐々に真実になってしまいます。

このように、ビジネスをしている人たちは、
売っているものが、食べ物だろうと、他の商品だろうと、
サービスだろうと、情報ビジネスだろうと、
何かしらの価値観をお客さんに教育しています。

その教育の内容次第によっては、
世の中が良くもなり、悪くもなり、
心が豊かにもなり、貧しくもなる。

ビジネスをする人は教育者としての
自覚も持たないといけないのだと感じました。

さて、あなたはどんな教育をしているでしょうか。

– 清水直樹

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12 thoughts on “寿司とは何か?

  1. ビジネスをする人が、教育者としての自覚も持たないといけないかどうかは、私は評するだけの経験も知識も持ってはいないただの凡人ですが、ご指摘の事実は確かにあると感じました。
    と同時に、そもそも「ビジネス」が「教育」の要素を持っているのだと感じました。
    そして、お客さんだけでなく、
    ビジネスをやっている人も、そのビジネスから教育を受けるのではないでしょうか。
    私の好きな漫画のひとつに「山口六平太」というのがありますが、その中に出てくる、
    「正義感のない会社は発展しない」(ちょっと違っているかもしれません(^^ゞ)
    という言葉が好きです。

  2. なるほど、起業家の発し手としての影響力と責任は大きいということでしょうか。
    回転寿司も当初は、「ベルトコンベアーに乗ったエサを食べてるんじゃないんだから」なんていう飲食店としてはネガティヴなイメージがあったように思いますが、今ではそれが一般的ですからねぇ。
    従来のお寿司屋さんになかったもの、明朗会計であり気軽に楽しく食べられることの発明。
    経年で気がつきにくいですが、そこに驚くべき変革がありますね。
    そのビジネスが起こる前と後を比較してみると明確な違いがあります。

  3. 寿司の話、面白いですね。

    食べ物を美味しいと感じるのは 先ず、「見た目の美味しさ(色合い、艶、並べ方等で)」 「美味しい匂い」 「美味しいよと言われた言葉」等で 脳がその先入観に為っている事が多いですね。

    その時には口の中に、食欲に駆られて 唾が出ています。(美味しいと感じると出るみたいです)

    そして、「喉越しの実感」が本当に美味しかったと反応するものと思います。

    ビジネスでは そのプロセスを如何に見せ、訴求するかでしょうね。

    食欲の秋。美味しいものを見つけに散策しましょう。

  4. それが、私の甥と姪はこれで満足して居るんですよ
    というより、レールに乗って出てくるのが好きみたいですね
    私は、安ければいいやという感じなので、そんなものかなとは思いますが…
    でも、本物は違いますね
    最近では、出先でも朝と夜しか食事をしなくなったら、宿泊するところで本物を食べることが多くなっています
    まあ、廉価なものを大量に食べるもよし、美味しいものを味わうもよしです
    ただ、本物を知らないのではいけませんね
    味に限らず、テレビも同じ影響も与えます
    馬鹿番組ばかりで、考える能力をなくそうとしているのです
    視聴率があがればいいということで、本当に報道しなければ行けないことが置き去りにされているのが現状ですね
    7月に論議を出した某局なんかはその典型ですね

  5. いわゆるファストフードは「旨くはないけど不味くもない」です。で、こんなもんか、が普通になっていく。
    Frauさんのおっしゃるとおり、本物を知った上ならいいのですが、ファストフードがスタンダードになれば困ったものです。食は文化ですから、引き継がれなければならないものはたくさんあると思います。
    京都の老舗料亭の若主人が小学校を回って料理講座を開かれています。子供達に「ほんまもん」を知ってもらうためです。
    昆布とかつおで取った出汁より化学調味料のお汁のほうがおいしいという児童も多いそうです。それが現実なんですね。
    先代、先々代は「年がいったら和食を食べたくなるもんだ」とのんびりされているようですが、若主人曰く「それは子供の頃に食べていた味にもどるだけで、だから今の子供は将来、マクドや牛丼に戻ることになるので、和食には来ませんよ。」このまま行けば外食はすべてファストフード、喫茶店はすべて大型外資系、家電は量販店、散髪は1000円カット、買い物は大型ショッピングセンター、てな具合になるのでしょうね。便利は便利ですが、なんだか大切なものがを失われて行く気が強くします。
    また、テレビは明らかに愚民化政策の一環と思われます。くだらないバラエティ番組が多すぎます。あんなの見ていたらほんとにアホになりますよ。
    一体日本はどうなっていくのやら。国民一人一人がしっかりする以外に道はありませんな。

  6. 同感!金を稼ぐ人は、ここまでの哲学を有していない人が多いと思う。だが、有している人は、それが邪魔して、金稼げない・・・と思う。いい投稿です!

  7. 僕も味の素大好きです。
    でも、変わらないものはないので、もっといい科学調味料がでてくるのでしょうね。
    寿司がどんなものか、おいしい料理がどんなものかなんて1000年前とはまったく違うということですね。
    ひょっとしたら、おいしいという価値基準はなくなってるかもしれません。
    体の維持だけ追及して、寿命が300年とかなってるかもしれませんね。
    おっと・・・妄想が止まらなくなってきたのでやめます。

    1. 妄想ついでにもうひとつ。
      中学生の時に「バーバレラ」という映画を見ました。ジェーンフォンダが主演です。
      何百年後だか何千年後のSFなのですが、そのときのSEXは手を合わせるだけで
      エクスタシーを感じると言うものです。ピンクレディの「UFO」の歌詞
      「手を合わせて見つめるだけで・・・」はこれが原典だと思われます。
      手っ取り早くパッパッとすませてしまう。身体を維持するためだけの食事と同じです。
      いずれそのようになるのかもしれませんね。

      因みに映画の中では、昔の人類がやっていた方法で交わってみる、と言うシーンがあり
      「これのほうがメッチャええやん!」みたいな感じでした。ティーンエイジャーとしては刺激が強すぎ
      とても興奮した思い出があります。
      食は将来どうなるでしょうか?うまいもんはうまい!と思いますけどね。

      すみません。寿司から随分飛躍してしまいました。

  8. ホンモノとは何ぞや・・・を論じるつもりはありませんが
    化学調味料と、着色料・防腐剤をはじめとする種々の添加物(場合によっては猛毒かも!)で
    大衆ウケするようにこしらえ上げた大手の外食チェーン店や食品メーカーの「製品」の台頭には強い危機感を持っています。

    マ○ドナ○ドのメニューがいかに身体に悪いかは、「スーパーサイズ・ミー」でも実感されたでしょう。
    日本での同社の創業者の藤○田氏は臆面もなく
    「3歳までに作られた味覚が一生継続する、日本の子供たちにマ○ドナ○ドの味を覚えさせたい」と放言しました。20年も前のことだったと思います。
    また、関係者は絶対に食べないと言うほどのコンビニ弁当が「何よりも大好き」という若者が非常に多いという一文を週刊誌で読んで背筋が寒くなったのも、もう10数年前のこと。
    さらに、精製した白砂糖をふんだんに使った菓子類・飲料の多いこと。

    これらがキレる若者や奇病の団塊を作り上げたのだと確信しています。
    そのメーカーや販売者は「儲かりさえすれば後のことはどうでもいい」のです。

    一説によると、マ○ドナ○ド1社がなくなるだけで日本で3万人の医療従事者が職を失うとか。
    「食」の重大さを微塵も感じていない今の日本をはじめとする先進国の実情に
    ものすごい恐怖を感じております。
    これからますますガンや奇病が増え、上辺だけの継ぎはぎ医療が幅を利かせる時代。
    なぜ日本人は日本食なのか、日本で何が獲れるのか、人間は何を食べなければならないのか。
    日本にいるということ、それと人間の歯は何を食べるようにできているのかも含めて、いま一度考え直す必要がありそうです。

  9. ”美味しいから売れるのではなく、売れているのがおいしい料理…”
    何かしらの価値観~~それは確かに”個人差…”から??
    生じることなのでしょうか…?
    環境・知識…潜在意識にインプットされた価値の相違??…etc

    昨日…”寿司…”この事は…吹き出してしまいました…。
    そして、ふと…次なる”言葉…”思い出しました…。

    ■ 「裕福」は天性の素質…      ジャン・コクト-言葉より…
    「価値観…」この事を、改めて認識…!
    裕福は天性の素質であり、貧乏も同じである。
    金持ちになった貧乏人は貧しい贅沢しか披露できない。

    彼の痛切なる”ジョーク” 一瞬!!”当たり”かしら~~ン!
    「寿司」に関しても~~”価値観”当たりでしょう~~ネ!

    心の貧しさ…「ジャン・コクト-」言いたかったのでしょう~~ネ!
    更に!【環境は心の影…】と言います~~ネ!
     
    色々…連想してしまいました…。   (SAKURA…)

    PS:「回転寿司のお店」に入って…”海鮮丼”頂いてしまい?但し、中身は”鯛・マグロ…”
      この事は…どのような解釈なるのでしょうか~~しらン?? ^^

  10. 食事の教育は大切だと考えています。
    理由としては、本物の味に出会わないことで、その食物を
    食わず嫌いになったまま成人に育ってしまうということです。

    例えばその食べ物が野菜だとすると、
    農家の息子の私からすると残念でありません。

    味に敏感な幼少期に本物の味に出会わせることで、
    野菜の摂取量含めて、その子の成長を大きく左右するので、
    まずは自分の息子から影響を与えていきます。

  11. 「寿司を食べに行こう」とは言わず「くるくる寿司を食べに行こう」と言います。
    心配しなくとも、寿司とくるくる寿司は別ジャンルなのです。
    ただ、スーパーの寿司はどうなのか?

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