聴くことで得られる幸せ

from 杉本

国語教育の一環として、
「聴くことのレッスン」というのを見たことがあります。

インタビューと言う形式を通して、
「聴く」事の大切さを学ぼうとする授業でした。

「聴く」ことを学ぶじかんでしたが、
たいてい子どもたちは「訊く(質問する)こと」に夢中です。

まるで、間(沈黙)があいてはいけないとでもいうように、
準備した質問を、次から次へと訊いていきます。

相手のことばを受けとめ、
さらに深め、豊かにしていくような問いを、
発することができないでいるのです。

インタビューの基本は、
からだも心も相手に向けて、
「聴くこと」ですから、
語る相手が、「ことばを受けとめてもらった」、
と思えるインタビューであるべきです。

ところで、私達は、毎日どのくらい、
人の話を聴いているでしょうか?
また、聴いてもらっているでしょうか?

確かに話を聴いたり、
聴いてもらったりしていますが、
本当に、自分の言いたいことを、
聴いてもらったり、
相手の為に話を聴いている時間は、
案外少ないのではないでしょうか?

話を聴いてもらいたい人が、
聴いてもらえたと感じたときには、
次のような効果があらわれます。

「カタルシス効果」
話すことにより、
話し手自身が、スッキリした気分になります。

「バデイ効果」
バデイとは仲間のことです。
聴いてもらうことで、双方に共感が生まれ、
信頼や安心が、形成されるのです。

「アウェアネス効果」
話すことで、話し手の中に、
様々な気づきが生まれてきます。

私達は、日頃さまざまな人間関係の中で、
相手の為に助言や提案、注意や忠告、
時には指示や命令をしています。

しかし相手が一歩足を踏み出して、
自らが行動を起こすためには、
最初に、「安心感」や「信頼」を形成することが、
とても大切なのです。

しかし実際には、
相手の話しを聴くことは、結構難しいもので、
つい話しを遮ったり、早飲込みしたり、
決めつけたりしてしまいます。

私達はこれ迄の経験の中で、
頭の中に自分独自の、
評価システムを作っているので、
相手の話を、評価しながら聴きがちです。

言いかえれば相手の話を、
自分が聴きたいように、
聴いてしまうことが多いのです。

人の話を聴こうとするときには、
次の点に注意しましょう。

(1)相手に興味を持ち、意識を向け続けましょう。

(話を聞いているうちに、
自分の頭のなかに、
いろいろな考えが浮かんできたら、
ひとまず、追い出してみましょう)

(2) 話を聴くさいに、

相づちや、うなずき(ふんふん、それで…)、
共感的応答(それは大変だったね、そうなんだ)、
内容の明確化(これこれ、こういうわけなんだね)、
感情の反射(それで、怒っているんだね)等、
相手が話しやすくなるような応答をしましょう。

3つの効果を、相手が感じ始めることで、
自分も相手も、幸せになるのです。

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8 thoughts on “聴くことで得られる幸せ

  1. 「聴く」って大切だと思うのです。
    「聴く」に特化して磨いてきました。
    「聴く」ことの大切さを伝えてきました。

    でも、
    「聞く」なんて、誰でも当たり前にできてるでしょ。
    なんで今更?
    と思われるらしく反応は、芳しくありません。

    我が意を得たり,という感じです。

  2. 理論的に コミニュケーションの基本が わかり易く説明されていて、僕の人間関係、色々と考えさせられます。
    また違った考え、意見を述べる時も 相手の状況迄思いやれれば ベストだと考えます。

  3. 深い内容です。残念ながら「聴く」ことの大切さは多くの人が気づいていない。杉本さんが書かれてるように「カタルシス効果」は多くの人が嫌がるクレームなどでもまず興奮して憤慨してる相手には聴き手に回って思いっきり吐き出させてあげると元々そんなに悪い人は少ないので相手もすっきりして自然の会話ができるようになりうまくまとめられることが多いです。
    今日の杉本さんのコメントも凄く深い内容だけど「知っているよそんなこと」と流してしまうと自分が直面して悩んで苦しんでいることをうまく解決するヒントがあるのに見過ごしてしまうことにもなりかねない。それこそ「聴くこと」ができてないことになってしまいます。
    人間関係がうまくいかない人でも本当はいい面をたくさん持っていることも多い。だけど
    そういう人はちょっと話すと感じが悪い。そして「聴くこと」ができていないから同じ失敗を繰り返す。だから嫌われてしまう。普通の人でもたいてい「聴くこと」ができてなく主婦の
    人の会話などではお互いに自分が勝手に話したいことばかり話して会話がかみ合ってないことも見られて笑えることも多い。「聴く」ことには話してる相手に「質問すること」も含まれてると思う。例えば上司に仕事のやり方については相手を誘導させて相手に話させると上司が
    自分のアドバイスなのだから判を押さぜるをえないというような応用にも使えます。
    「聴くこと」の効果はでかい。コミュニケーションの中で「聴くこと」は野球に例えれば
    「キャッチボール」って感じかな?

  4. 好きな人は聴いてあげたいが、嫌いな人は聞きたくもないです。
    全ての人の話を聴くのはいやです。自分に正直でいられるのが一番気持ちいいかな。
    だから、類は友を呼ぶのでしょうね。

  5. バデイとはダイビングでは2人1組になるのですが、その際の相棒がバディです
    特に、相談を受ける人には、今回の記事のことは重要ですね
    私も、相談をしたりもしますが、親身に聴いてもらっているということは感じられないことが多いです
    私は、話を聴くときには集中するということを心懸けたいです

  6. 先日、「話すのが苦手」という方とデートする機会がありました(笑)。
    その方は「聞くのは好きだけど、話すのは苦手」とおっしゃるのだけど、こちらから話してもリアクションもない。ゴースルーです。結局無理して話すのも嫌になりました。
    聴き上手の人は話もうまいですよね。こういう人を反面教師にして、私は「受容と共感」を大切に出来る人間に成りたいと思います。

  7. 聴くこと、訊くことを織り混ぜるとよいのですね。
    まず、聴く!
    次に、訊く!
    これが終了して、やっと、自分が話す。

    たぶん、このどれかが欠ければ、結果の満足感が半減する。

    のかな?
    聴くことができれば、訊くことができる。
    本気で聞けば、話しての過去・現在・未来が見える。
    それにより、内容や感情の動きが把握でき、良質な質問をすることができる。
    良質な質問は、相手に変化を与える可能性を持っている。
    相手が変化し、それに気づいたとき、その人は、こちらの話に耳を傾けるようになるだろう。
    …これは、過去の私の変化です。
     

  8. いつも楽しく読ませて頂いています。基本として楽しくないメルマガは、登録解除してます。今回は、私がテーマとして抱えている内容にピッタリです。指導者育成の一つとして身に付けさせる必要が有るのですが、上手く伝わらないです。分かり易い内容で、助かります。もし出来ればですが、テーマに沿った、参考書籍などをご紹介頂けませんでしょうか。学校の先生の話と授業風景から筆者がお感じになれるのですから、どこかで学ばれていることと思います。私に都合の良い話ばかりで済みません。

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