「まで」の話し

吉永賢一
吉永賢一

吉永賢一です。

今日は「人を育てる」世界でのお話です。
教育界だったり、家庭内だったりでの話しです。

僕は20年間家庭教師をやっていますが、
その中から得た「教えるコツ」とは何か?

カンタンです。

・覚えるまで教える
・わかるまで教える
・なれるまで教える

これだけなんです。

そして、上手な人と下手の人の差は、この「まで」への思い入れが違うんです。

回数も違います。

繰り出せるバリエーションの数も違います。継続できる期間も違うんです。

「吉永さん、確かにそうだと思います。
でもね、何回言ってもやらないんです。お手上げです」

よくそう言われます。
そこで、「何回ですか?」って聞いてみるとたったの3回だったりします。

そして、最終的には怒って教えていたりもしています。

「でも、怒って教えるのは教える回数に入らないんです」。

僕がそう言うと、
「あっ、じゃあ、教えた回数は0回ですね(笑)」なんてなったりもします。

家庭内でお母さんが子供に対して「勉強しなさい!」って怒ったりします。

でも、ここでちょっと逆の立場で考えてみてください。

子供が「お母さん、もっとおいしいご飯を作りなさい!」って
毎日あなたを怒ったら、料理教室に通い始めたりして頑張ろうと思いますか?

子どもが「お父さん、もっと稼げよ!やればできるはずなのに何でやらないんだよ!」
って毎日あなたを怒ったら、あなたは頑張りますか?

もちろん、上手に怒ってくれれば、やる気になりますよね。

立場を入れ替えて想像すれば、いろいろとわかってくると思うんです。

負けん気の強い人であれば、
「なにこれ、○○さんちのお母さんは、もっと上手だよ」
「お母さんだって、やればできるんだよ。だって、○○くんのお母さんはできてるんだから。
しかも、お母さんより、若いんだよ」
こういうことを言われても、頑張れるんです。

こういう意味では、コミュニケーションはやっぱり相手次第です。

それでも実際に良い効果があるのは、
背後に「お母さんにはできると信じてる」っていう
優しい気持ちが感じられる場合だと思います。

でも、僕も含めてみんな自分のことばかり考えているだけなんです。

互いに「(こっちの気持ちや事情を)わかれ!」と、
相手に要求してしまっているのが、僕たちの姿なんだと思うんです。

だから、大切なのは「まで」のプロになること。

なんとかして相手を分かろうとする。

もし「勉強しなさい!」って言うなら、
そのかわりに優しく「そのための手順」を具体的に教えてあげる。

どうやったらいいのか、そのイメージがありありと浮かぶまで・・・
これが「まで」のお話です。カンタンですよね。

そして、このお話には続きがあります。

僕には、スローガンがあるんです。

「僕は10億年かけてもやる!」こう思っています。

こう思っていれば「一生ずっと言っても、全然足りないかもしれないな」と思えるんです。

向こうが「この場をやりすごそう」と思っても、
こっちは10億年かけてでもやろうと思ってるのだから、
しつこく、わかるまで、伝わるまで、やっていくことができるのです。

それで「しつこい」って言われたら、
しばらく放っておきます。

でもあくまでも「しばらく」であって、
しばらくしたらまたチェックしたりするんですね。

覚えるまで、わかるまで、なれるまで、できるようになるまで、
ひとりだちできるまで、部下を育てられるようになるまで・・・。

さまざまな「まで」があります。

あなたには、どんな「まで」がありますか?

ぜひ今日1日、「まで」に挑戦してみてくださいね。
そう、あなたができるようになる「まで」。

ー吉永賢一

PS.
このように相手を「やる気」にさせる方法っていろいろありますよね。

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33 thoughts on “「まで」の話し

  1. 人を教える時に注意してやって見ようと思います。
    勉強になりました。

  2. 私も以前家庭教師をしていたことがあって、こんな風にやっていること、
    教えることを捉えていたら、お互いスムーズに目標に向かえたかな、と思います。

    自分が何かに取り組むときも、〜までって決めれば、吉永さんみたいに10億年かかってもやる!ていう意識なら、できないことって、何もないな。

    逆の立場になるって、意識をちょろっと転換すればできることで、例えば叶えたい夢にしても
    逆算してどうすればより望む状況を作り出し易くなるか想像すればいいわけで。

    なにごとも期限を切るって決めてから、焦ることもないし、期限内に達成できなければ、どうすれば、何を変えれば実現できるかのヒント、道筋もだんだんクリアになってくるので、このまま意識してやっていきます。

    とてもインスパイアされました。吉永さん、ありがとうございます。

  3. 朝ウォーキング中です。~
    ここに、「変」な人、み~つけた♪吉永さんて「変」な人ですね(^-^)~この「変」は、我が家では最高の誉め言葉です。我が家のミッションステートメントでもあります。『変な人(世界で一人だけの自分) を目指そう!』です。10億年、いいですね♪なんだか、ワクワクします。ちなみに、私は、魂を子孫に受け継いでもらって、永遠に生き続けようとたくらんでいます(^^)vこれは、息子からの入れ知恵です!でも、それには、地球の存続も重要なんですよね。もしかしたら、他の星に行っているのかもしれませんが。
    ~話がそれました。え~っと、『まで』ですね。そして、逆転の立場の想像。これができるようになるには、まず、自分を鍛えなければなりません。私は、そうでした。そして、これからもです。これをしていれば、「言うことを聞きなさい」なんて言葉は言う必要がありません。むしろ、時々、「行動チェックをしてほしい」と希望してくるほどです。でも、これは、中1の息子の場合。小1の娘の場合はこれからも数年鍛えなければ、本当の自分の『技』にはなりません。~もっと書きたいことがありますが、歩きながらはキツいので、できればパソコンから(^-^)/

  4. おかあさんもっとおいしいごはん作りなさい で 怒って教えるのがいかに逆効果か身にしみました 笑 簡単なことも自分に置き換えないとなかなか理解できないものですね 今日のお話しよく理解できてとっても為になりました^^

  5. 自分が言われると嫌だと思うことでも、子供の勉強や躾のことになると自分がやってしまう。理屈は分かってもやめられない。これって人間の本質?、日本人特有?、教育の問題?、何なのでしょうかね。その意味で10億年のお話は参考になりました。皆、時間が有限だとの焦りからやってしまうことが多いのかもしれません。自分の意識を変えるきっかけになればと思います。

  6. 部下に対して毎回怒って教えている上司を良くみかけますが、あれで部下はやる気になるのかな〜なんて思ってしまいました。

    怒られて教えられても、逆に萎縮してしまうんですよね。怒られることで、ミスが怖くなって、それを意識することにより、またミスを繰り返してしまうというのはあると思います。思い切った行動もできなくなりますよね。

    やる気に関してはいろいろな悩みがあります。土日の休みをはさんで、月曜日になると会社に行きたくなくなります。そんな自分に毎週、自己嫌悪を覚えています。なので、平日はコーヒーを飲んだりして、カフェインの効果で無理矢理やる気を出している状態です。若い頃はやる気があったのに。年でしょうか。

  7. 「まで~」のお話はほんとにそうだと思います。なかなか根気と持久力のいることですが。

  8. ほんとに、そうですね。
    心を打ち抜かれた思いです。
    今日から、できる「まで」やります。

  9. 目標設定などでよく期限を決めなさいと言われるので、時間の限りを意識してしまうと焦ってしまい、他の人にも要求してしまうことがあります。施設で働いてる時も利用者さんの動きを待ちきれず「早くしてねー」などと自分の都合で言ってしまうときがある。その人に当てられる時間の中でできるようになる「まで」何回もやればいいのか!なんかすっきりしました。ありがとうございました!

  10. 本当に相手を怒るときには、根底に愛が必要ですね。おそらくほとんどの人が自分のことを考えて怒っているんではないでしょうか。

    以前、娘が何も連絡なしで真夜中に帰って来たときのことですが、私は初めて娘に手を出して怒りました。そのとき、愛している娘のことが本当に心配で心配で、娘もそれを分かってくれたのか、そのあと私に抱きついてきたのを覚えています。

    やる気に関して・・・特に女性は誉められることでやる気を出す気がします。しかし、最近はなかなか社内でうまくコミュニケーションを取るのは難しい状況です。個人個人の生活が尊重されているのは非常に良いことだと思うのですが、昔あった社内の行事も参加する人が少なくなりましたね。部下をやる気にさせる方法が知りたいですね。

  11. 自分のことばかり考えている。そうです!確かに!
    相手のことをわかろうと「まで」のプロになる・・・凄い視点をありがとうございます

  12. 共鳴します。さすがですね。お写真からも、そのようなエネルギーを感じます。ボクがその年だったら、吉永さんに教えてもらいたいですね。今は教育に携わっておりませんが、今の職業でも、相手を怒ったらダメですね。「まで」やることにします。これからもご指導ください。ありあがとう。

  13. やる気に関しては、瞬間的に感動して即行動にうつすようにしているのですが
    自分で何回かやってみても思う通りにいかないとつい「インターバルをおいて
    再度挑戦だ!」などと言い訳をしてしまい、やる気が続きません。
    きっと自分の中で必要としていないことに興味を示しているせいなのか、と
    悩んでしまいます。

  14. 「~まで」の話は、当然で基本中の基本の話です。でもできていない自分がいることを思い知らされました。これからもいいお話お願い致します。

  15. 20人ほどのスタッフを監理する者です。
    確かに「腑」に落ちるまで納得してもらわないと、人間の行動って変わらないですよね。
    「解るまで」「出来るようになるまで」教え、その人が実際に行動できるようになるまで時間が掛かるものです。
    自分が出来るのに、相手は出来ない。まるでピースが抜けたパズルのよう。
    しかも、そのピースを探すのも大変です。
    理解してもらえないまま辞めてしまうスタッフもいますが、
    ある程度理解してくれて、続けて勤務してくれるスタッフもいます。
    「怒り」を持って教えているつもりはないけど、そう見えているのかな~(--;
    またそれは、私のなかで足りないピース。
    お話ありがとうございました。

  16. 私は現在、個別指導塾の講師としてアルバイトをやっていますが、「まで」の意識の重要性は実感しています。学力というのは、頭のよしあしもあるかもしれませんが、量をつめば誰でも高めることができると私は思っています。出来ないのはできるまで量をこなしていないから。だからこそ、「まで」を大切にして、できるまで教えていきたいと思っています。やる気に関してですが、何かこれを成し遂げたいというものがあれば、人間誰でもやる気がでると思います。しかし、その成し遂げたいものを見つけるまでの道のり、方法が分からない人が多いんじゃないかと考えています。

  17. 「まで」頑張るって教えることに限らずとてもよい言葉ですね。
    ありがとうございました。

  18. 結局、夜になってしまいました。そして、またまたスマートフォンから。~「やる気」ですか?…やる気を出そうとしても出ない時ってあります。でも、今の私は、このやる気の出ない状態が持続することはありません。なぜなら、たどり着きたくてたまらないところがあるからです。ですが、5年前の私なら、やる気を出すまでもなく、「どうせ、たどり着けないのだから、やっても仕方がない」と思っていました。 そして、どんどん『やっても無駄!』意識が根づいていったのです。「無理だよ」と、周りから言われることにビクビクしていました。やる気をアップさせる手っとり早い方法は、「できる!一緒にやってみよう。」といってくれる人を増やすこと。かな?

  19. いい気づきをありがとうございました。
    補足すると、までにも具体的な期限があってよいかと思います。現在、外野にいろいろ不平不満を言われている新規事業を勝つまでやります。黒字化、仕組み化するまでやります。何にせよやるからには勝つまでやります。

  20. スイッチを入れ替える方法やタイミング、その場しのぎはあるけども、継続できないのがいまの課題

  21. ”まで”→”我慢”と感じてしまいました。直観的に感じたのですが、読後は、”なるほど”と感じました。吉永さんのお話は、分かり易いです。読者への気遣いを感じる文章です。前回から、叱る事の難しさを感じながら読ませて頂いています。レポート楽しみにしています。 ではでは

  22. 熱し易く冷めやすい傾向のある自分には、とても為になる貴重なお話でした。ゴールを作ってもよそ見したり、寄り道したり…。挙げ句の果てはゴール自体を忘れてしまったり…。
    つい最近、ゴールに立ち返って仕事に取り組んでいるんです。良いタイミングに良いお話をいただきました、ありがとうございます!

  23. 「まで」の話心に沁みました。受験生の娘に対しては、かなり3つの「まで」に近い状態で接してるせいか素直に頑張ってくれていますが、夫に対してはどうでしょう。まさに自分の都合によって怒り、相手を信じてる優しい気持ちも無く毎日強く言い続けています。良い結果が得られないのは、そのせいでしょうか。
    相手を信じ、あきらめないで待とうと思います。

  24. 読んでて思わず笑っちゃいました^^息子に「お母さん、もっとおいしいご飯を作りなさい!」って言われたら嫌ですよね!生徒や息子に教えたい(言いたい)ことは沢山あっても、嫌な気持ちにさせてはやる気も失せますよね。生徒は嫌々でも私の話を聴いてくれるけど、息子は嫌だったら嫌っていう顔しますもの☆わかるまで10万年位待とうというゆとりを持って、教えたら(言葉を発したら)優しい言葉が出てくるかな~^^

  25. 記録されているものならわかるまで繰り返し繰り返し聴いたり観たり読んだりできるので良いのですが、セミナーなどの「1回で」というものになるとトンと頭に入りません。
    なので自分なりの集中力の高め方、フォーカスの仕方をつかむまで日々これ精進です。
    これは慣れるまで、なのか成れるまでなのか^^;

  26. ヤル気はあるのに頭とカラダの回線がつながってないことがあります。
    現在、中医師の資格を取るために勉強しています。好きな分野なので苦ではありません。
    しかし、漢字ばかりの難しいテキストと向き合っていると視覚から取り入れた情報が
    頭の中で整理される前にフェードアウトしてしまうことがあります。
    これは集中力が切れたということなのでしょうか。
    ヤル気と集中力は相思相愛の仲ではないのですね。ヤル気と集中力をイコールにする方法を
    知りたいです。

  27. 僕には、スローガンがあるんです。

    「僕は10億年かけてもやる!」こう思っています。

    こう思っていれば「一生ずっと言っても、全然足りないかもしれないな」と思えるんです。

    向こうが「この場をやりすごそう」と思っても、
    こっちは10億年かけてでもやろうと思ってるのだから、
    しつこく、わかるまで、伝わるまで、やっていくことができるのです。

    ↑↑↑

    とありましたが、吉永さんが、「一生ずっと言っても、足りないかも」と言うケースに遭遇した事はありますか?

    もし、あるなら、そのような人は結構、いますか?

  28. これは基本であるが、意外と誰もできていない点ですね

    life is very short, there’s no time
    the Beetlesの歌にも出てくるフレーズですが、確かにそうです
    一方で、もてあましているのも多いですね

  29. やる気がイマイチわかない。そんな時が多いのでレポート楽しみにしています。

  30. 私が高校生の時、当時東大生だった幼馴染のお姉さんに物理を教わっていました。最初、頭が良い(=すぐに何でも理解できてしまう)人なので、自分に解るように教えてもらえるか不安でしたが、教わってみると、時折頭を捻りながらも、とてもシンプルで解りやすい説明をしてくれたので、原理を理解することが出来、おかげで私は物理が得意になって、その後2浪してしまったものの、その2浪目の時は、模試で上位に名前が載るまでになりました。
    これは、先を急がずに、解る「まで」教えてくれたからで、今から思えば、時折頭を捻っていたのは、「どう説明したら理解してもらえるだろうか?」と考えてくれていたんだなぁと思います。
    「まで」、大事ですね。

  31. 小学校6年の息子が1月に受験します。5年生から塾に通っていたのですが、親の私はいそがしさにかまけて、塾の勉強内容や出来具合などを確認せずに本人任せでやっていました。
    今年の後半に部活のココ一番の試合で勝大会で大きなミスをしてしまい、仲間に迷惑をかけてしまって自信を一期に無くし、勉強や学校生活もすっかりやる気がなくなって、受験に向けた勉強もすっかりやる気がうせてしまいました。メンタル面での弱さ・集中力の無さが試合の結果にもでていましたし、勉強でも同じようです。
    自分自信もメンタルの強さを積み上げていく方法が、一番興味があります。

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