マシュマロ実験

from 杉本

有名なマシュマロ実験をご存知ですか?

1960年代に、スタンフォード大学の心理学者、
ウォルター・ミシェルが、大学構内にある付属幼稚園で始め、
4歳の子供たちが、高校を卒業するまで追跡調査したものです。

この実験では、
4歳児たちを小さな部屋に招き、
マシュマロを前に置きます。

「いま食べてもいいけど、
15分間待つことができたら、
もうひとつマシュマロをあげる」

「途中で食べたくなったら、
ベルを押せば食べられるけど、
もうひとつのマシュマロはあげられないよ」と、

子どもに伝えて、
実験者は部屋を出ます。

このテストを再現した短い動画がありますので、
まず、ご覧になって下さい。

子供は、可愛いですね。

ここで注目すべきは、どうやって、
マシュマロを食べないで過ごすかです。

実際の実験でも、テーブルから背を向けたり、
手で顔を覆って、マシュマロを見ないようにしたり、
手をたたいたり、指で数を数えたり、簡単な体操をやってみたりと、
それぞれの方法で、自分の気持ちをマシュマロから
そらそうとしていたのだそうです。

この実験は、

「自分をコントロールする」とか「意思の力」

という特質について、深く考えさせてくれます。

「意志の力」とは、歯を食いしばって、
誘惑に耐えることだと、思いがちです。

しかしミシェル博士は、

「『意志の力』を高めるには、
誘惑から、自分の気持ちを、他に向けることで、
誘惑を断ち切ることが、できるかどうかにかかっている」

と言うのです。

子どもたちの欲求は、
克服されたのではなく、
そらされ、忘れ去られたのです。

満足を先延ばしできた子どもは、
自分の「意志の力」や、
「自分をコントロールする力」は
限られたものであることを理解していました。

マシュマロのことを考えて、
どんなにおいしいかと思ったりしたら、
それを食べてしまったことでしょう。

まずは、それを考えないようにすることが、
鍵なのですと、ミシェル博士は言っています。

この実験から12年後、ミシェル博士は
マシュマロ実験に参加した、
被験者約600名の保護者や教師、
学習指導者に対して、被験者たちの
日常生活について尋ねるアンケートを送付しました。

その結果、我慢できずに1分以内にベルを鳴らして、
マシュマロを食べた子どもたちは、学校でも家庭でも、
行動上の問題を抱えている率が高いことが分かりました。

教室での問題行動も多く、
かんしゃくを抑えるのも、
難しかったというのです。

そして、15分待てた子どもは、
30秒しか待てなかった子どもよりも、
SAT(大学進学適性試験)のスコアが、
平均して210点高かったのです。

何かをやり遂げるために
何かを我慢しなければならない時、
この実験は、随分参考になると思いませんか?

例えばダイエットをするとき
「歯を食いしばって、空腹に耐える」のではなく、
それを忘れるような、楽しいことをして過ごす方が、
成功率は高くなるわけです。

あなたが何かの目標を達成しようとしたとき、
その障害となることを、どのように乗り越えたでしょうか?

育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)

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7 thoughts on “マシュマロ実験

  1. 行われた実験の詳細がわからないのですが、つまり人は変わることができないことが証明されたですね。

  2. 早速、7歳の娘に実験(笑)してみました。質問事項は、娘用にアレンジしました。「苺のショーケーキを目の前に出されて『1時間待ったらホールであげるよ』と言われたら、どうする?目の前のショートケーキをすぐに食べちゃうか、1時間待ってホールを♪いただくか…」。すると、娘は間髪を入れず「待ってホールをもらう(ニコッ)」。そして、どう1時間を過ごすか聞いてみると「遊んでる」と言いながら、ランドセルを背負って行ってしまいました。来年度から2年生になる娘には、当たり前のことだったようですね!4~5歳くらいで、この質問をしてみるといいかもしれません。そして、4歳くらいまでは、その子レベルで「よいことのためにルールを守る」ことを練習していったらいいと思います。この他、ほしいものを誕生日やクリスマスに買う「待つ」や、スーパーでは1週間に一度だけ好きなお菓子を買うなどというルールもあります。ルールを守ることで、その時の待つたいへんさを越える喜びがあることを実感させるのです。子育てでは、こんな感じですが、自分が何か大きな目標を達成するために、どのように乗り越えたか…?…いろいろありますが、マシュマロ実験に似たものは、「家族の幸せ(マシュマロ)のために、単身赴任の重圧(食べたい誘惑)を好きなこと:私の場合はビジネスの勉強と実践(目隠しなど)をして乗り越えています」でしょうか(^^)~他に、犬の散歩は時間を割かなくてはいけなかったりでたいへんだけど、足は細くなるし体力もつくからよい!とか、周囲に夢を語れる仲間は少ないけど、毎日ここに来れるからよし!♪など…でしょうか(笑)それでは、今日も「できること」、「できたこと」に目を向けて突っ走りたいと思います♪

  3. この文章を読んでいて最初は客観的にこんなのできるよー。と思ってましたが、それは対象がマシュマロだったからで、私が大好きなものを我慢するとなると・・・?少しギクリとしました。
    自分の気持ちを、他に向けることが意思の力・・・。
    頭ではわかっていても実際なかなかできないこともありますね。
    この文章を何度も読み返すことで、自制心が培われそうです。
    他に意識をむけられず、30秒で食べてしまうのは恥ずかしいと私は感じるからか、自分の中の
    執着心もうまくコントロールできるイメージがわきました。
    それにこの自分のコントロールの後にはさらに嬉しいことも待っているわけですからね♪

    誰しも目の前にある物事よりも関心を持つものがあるはずで、そこに意図的に集中する訓練をすれば
    自分のコントロールが容易になるような気がします。そして集中力も増しそうですね。
    いくつも集中できるものを持っているということも自分の世界を広げることとして有効な気がします。

    私に子供ができることがあるなら、小さいときに同じようなことを子供に提案してみて、一緒に遊んで
    他に気持ちを集中させるということをするのもいいかもしれないですね。

    色々な意見があると思いますが、私には聞いておいて良かったお話でした。
    ありがとうございます。

  4. 私は少し恐ろしいですね。
    アメリカ人は効率や再現性を追求してこういう実験をするわけですが、その結果出来た社会は治安が悪くて、昼間から誰も歩かないような社会です。
    こうやって、アメリカ人自身がモルモットになってくれているわけですから、日本人はもっと伝統的な情念や情操を大切にするべきだと思います。

  5. このマシュマロ実験のように、今この誘惑に耐えれば後で大きなリターンがある、というのが明確にわかっていれば、我慢することなんて簡単なんですが、そうもいかないことが多いので難しいです。誘惑に対して自分を全くコントロールできない、というのは当然アウトですが、なんでもかんでも我慢する癖がついてしまうのもおもしろくないです。ゆとりがない感じがあります。
    今、目の前にある誘惑が、自分にとって障害なのか、人生を豊かにするためのものなのか分からないことがあります。

  6. マシュマロはコラーゲンがたっぷりなので常食にしています。食べたいと思って食べているわけではなく、「美容のために食べなければいけない」と思って食べています。食生活をコントロールしているわけですが、子供たちの「我慢できない。食べたい。」という素直な気持ちがとても羨ましく感じました。

  7. 以前、日本のテレビの実験で、血液型別での幼稚園児で同様の実験を行った番組が
    あったそうです。(私はみていませんが、夫が見ていました)。
    大人が戻ってくるまで、箱の中身を見てはいけないよ という約束を子供達にしてどういう
    反応をするか?という実験だったそうです。

    AB型の子供達は大人が居なくなった瞬間に箱を開けたそうです。
    (ちなみに私はAB型なので、そのことを夫に指摘されました 笑)

    AB型の人はみな行動上の問題を抱えている率が高いんでしょうか?

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