アサヒとキリン

From 杉本

荒蒔康一郎さんという方が、
キリンビールの社長に就任したとき、
多くの社員は恐らく、
アサヒ・スーパードライの出現によって、
奪われた首位の座を、
取り戻すことを、
彼に求めたのだと思います。

しかし彼は、「社長」という役割において、
目指す目的地を、
次の言葉で表しました。

「首位奪還は会社の都合でしかない。
私の使命は、キリンの弱点を修正し、
経営体質を強化することです。
トップの座にこだわるあまり、
本質からズレたことを繰り返し、
弱点を放置したままになる可能性がある。
それを私は、恐れているのです」

首位の座を確保したり、奪還するために、
競合会社同士が、卸価格を下げ合い、
1ケースでも多く、
卸屋さんに押し込もうとする競争を、
繰り返すことの愚を、
荒蒔さんは、社員に伝えたかったのではないでしょうか。

自分に与えられた役割で、
どんなことが求められているのか、
どんな貢献がしたいのかを、
明確にすることは、
とっても大切なことです。

上記の彼の言葉は、
彼が社長の時の貢献目標です。

彼はもう社長ではありませんので、
新しい役割があります。
ですから、また新しい役割に沿った、
新しい貢献目標が必要になります。

人事課長から、営業部長に昇進したら、
その役割に沿った、新しい貢献目標が必要です。

忙しい毎日の働きを、少し止めて、
あなたが心から熱望する、
貢献したい事柄を、
簡潔にまとめてみましょう。

そして、なにか障害などにぶちあたったときや、
迷うことがあるときには、
その文章に戻ってみるのです。

そうすると、自分の取るべき道が見えてきます。

次の質問に、答えてみて下さいませんか?

・ あなたの所属している組織が、
あなたに求めている最も大切なニーズは何ですか?
・ 今やらなくてはならない、本当に重要な仕事とは何ですか?
・ 将来、あなたが本当に成し遂げたい貢献とは何ですか?

この質問に答えて下さると、
あなたの現在の役割で、貢献したい事柄が
段々、明確になってくると思います。

育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−

杉本恵洋(すぎもと しげひろ)

PS.
本城先生が自分の夢を実現した、
目標を最速で達成する“積み木式実現法”をチェックしてみてください。

http://www.honjo-e.com/HKD/

5 thoughts on “アサヒとキリン

  1. 寄り添うこと。共に歩むこと。心の成長を楽しむことができる人を育成していくこと。でしょうか?いつもながら、自分の本当にやりたいことを文字にすることは難しいですね!

  2. 私はある職種の店長をしています。店長になり3店舗目のお店を任されていますが、いろいろな経験、過程を乗り越えて、考える貢献目標というものも変化してきていることに気付きます。今でもまだまだですが、過去の貢献が浅はかな考えのもとの実績だったと考えることが多々あります。大事なのは常にアンテナを張り巡らせ、第三者的・客観的に自店を見つめ、目先の実績にとらわれず強い経営体質を気付いていくことであると考えています。

  3. ①属している組織、仕事、子ども関連、地域、複数あります。それぞれの場で「ここで私は何を求められているのか?」自分に問いかけてみます。②は、子どもを育てることかな・・・。収入も必要なので稼ぐことも重要。③子どもを社会の役に立つ人間に育ていること。長く現役で働き、税金を納め、日本の復興と社会のお役に立つこと。

  4. う~ん、なんか言葉にできない
    人や世のために役立つ人間になりたいとか考えるけど
    抽象的で具体的に表現できてない
    一生懸命考えてみます

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>