俺の言うことが聞けないのか!

吉永賢一
吉永賢一

吉永賢一です。

「洗脳」という言葉がはやってきて、
そして、「教育の本質は洗脳」
「学校も会社もやっていることは洗脳」
というような議論を耳にするようになりました。

「問題なのはその内容」のような議論も聞くので
しかも、生徒からそのような質問を受けたこともあり
考えてきました。

私の今の結論としては、
確かに洗脳的な要素を持つ教育の現場
(学校でも、塾でも、家庭でも)はあると思います。

が、それは教育の本質ではない、と思います。

また、関連して、自分と父とのコミュニケーションに
ついても思い返してゆきました。

父のコミュニケーションの主要な要素には
「俺の言うことが聞けないのか!」
というものがあります。

そこで使われているフェーズは、

1)相手の自尊心を叩く、
あるいは間違いを指摘する、
あるいはバカにする

2)相手が落ち込む。
心的には引きこもる。
身体的には、ちぢこまったり、震えたりする

3)やさしくする

※1)においては、可能であれば、罪責感を喚起する
※2)の状態が起こるまで、1)を強化する
のようなものだったと思います。

このフェーズ進行は、私に対してというよりも
父は周囲の人に対して行っていました。

(私に対しては、幼児期の条件付けと、
経済面の優位性があるために
別のフェーズ進行で対していました。)

このような進行は
洗脳的であると、私は思います。

この進行は、「俺の言うことが聞けないのか!」
のような感情が父に生じたときに発動します。

そして、この手法は、父だけでなく
(他の人によって)他の場所でも
使われているのを目にしました。

(私は、この方法は長期的には
良い関係を育てることにはならないと思います。)

そして、しばらくして・・・

私は、自分自身がこの手法を
つかっているのを目にしました。

このとき、「親子だなあ」と思うと同時に
自分に対して警戒心をいだきました。

(この「親子だなあ」という感慨は、
その伝達が先天的なものなのか、後天的なものなのか、
後天的なものであるとするならば、どのようにして伝達されたのか
という興味につながってゆきました。)

ところが、その時点で私が自分に対して
いだいた警戒心は、あまりにも軽いもので
不十分なものでした。

私が現在でも所持している怒りのパターンは
主に、父からのものと、書籍からのものがあります。

私は指向としては、
これらすべてを取り除きたいのですが
現在のところ未達成です。

自分が所持している怒りの分類も進めています。

・相手が指示を受け入れない場合
・反論された場合
・明確化の質問を受けた場合

他にもあります。

そして、私はこれらのすべてを問題視しており
気づけたときには、状況を記憶して
その後の改善につなげようとしています。

怒りを根絶することは
できそうな気がするのですが
まだまだできません。

ー吉永賢一

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10 thoughts on “俺の言うことが聞けないのか!

  1. おはようございます。

    日本人男子の殆どがこの手法を「正しい」と思ってやってきました。
    僕の父もいえいえ僕自身がこの手法を現に使ってきました。
    そして僕自身病みました。
    それから、いろんな学びが必要だと痛感し、その後今のメンターと出逢いました。
    吉永さんが解説してくれた一連の「心理」こそ「外的コントロール」と
    いわれるものですよね。
    つまりメンターから教わった心理学こそ「選択理論」です。
    是非、「選択理論」をダイレクト出版さんんでも取り上げて欲しいと思います。

  2. 「怒る」のは利己、「叱る」のは利他のように思います。「愛」がある「叱ってあげる(与える)」は相手に通じる場合が多いです。人間の本質は「愛」ですから、これが正しいのではないでしょうか。自分の思い通りにしたい気持ちは、自分を苦しめてしまうとも感じます。

  3. 怒りの感情を根絶することはできないし、根絶する必要もありません。

    わたしもずっとネガティブな感情がなければ…もっと生きやすいのにって思っていました。

    一時的にうつ状態になった今、怒りという嫌な感情は必要だったとやっと理解できました。
    ネガティブな感情は、治癒するプロセスに絶対になくてはいけないものなのです。

    喜怒哀楽という言葉がありますが、治癒のプロセスで一番にくる感情が怒り、2番目が哀しみ…の順になることを今体験しています。

    1. > 治癒のプロセスで一番にくる感情が怒り、2番目が哀しみ…の順になることを今体験しています。

      何だかわかりませんが、確かにそうかもしれないと思いました。
      一番にくる感情は怒り。わかる気がします。人から攻められたり反論されたりしたときに一番嫌になります。そのとき思うのは確かに一番は怒りです。
      怒りを吐き出せとは聞いたことがありますが、どこで吐き出せばいいものでしょうか。
      涙を流すほどに本格的に吐き出した方がいい気がしてきました。

  4. 吉永さんのメルマガをきっかけに、指導に対する冷静な分析、考察の場を与えてもらったと思います。

    中でもエリサさんのコメントに自己体験からも共感を覚えました。
    やはり、怒るといった感情は自分にも周りにも必要な感情であるという事。
    そのエネルギーを負のエネルギーと決めつけてはいけないという事。
    そして認めてあげなければいけない感情だという事。
     
    喜怒哀楽、言葉の順序が意味するものは?
    より考える場を与えて貰っているこの場に感謝ですね。

  5. 多くの日本の家庭が以前はそういう家長主義のような独裁政治のように昔はなっていました。
    考えてみれば学校の部活でも上級生から下級生への威圧など同じことを下に強要し、クラスでも身分制度によって弱いやつは何でもやらされてました。その結果としてコミュニケーション能力の欠如で人から指示をされないと何もできない人形はロボットのような思考能力のない人が育ってしまいました。教育とは威圧によって上のものには逆らわず従うことのような感覚でした。海外のユダヤ人家庭などへ行くと幼稚園児でも母国語の他に英吾などぺらぺら出し、
    算数もかなりのレベルまで出来る子がいましたが、親は「かわいい!うちのプリンセス!」という感じでほめまくってました。最近は日本の家庭もかなりましになりましたね。

  6. 私も吉永さんと似た感じに思いました。
    父親が子供に自由幅を相当制限する人で、また、その狭い自由幅でさえ子供がはみ出すとコントロールできない気持ちになるので怒る、怒鳴る、叫ぶ、が始まります。
    昔の時代の人たちは今ほど世の中が洗練されていなかったし、よくないことが明るみに出ていなかったですから、こういう大人は今より多かったと思います。それでも、近所の大人や友達の父親と比べて、私の父親はかなり酷い方でした。いつも家の中は私語が限定されてシーンとしていましたから・・・「兄妹四人と母の五人 対 父」の図式で、父がいつも強いという状況でした。

    是非、みなさんの反面教師にしていただきたいので書き込みます。
    このようにされて育った子供は必ずといっていいほどその悪い影響を受けてしまいます。

    そして、影響を受けた子供のうち、生まれながらにして強さを持っている子供は、
    その生来の強さが影響を凌駕できるので、本件が問題であると感じた成長過程において
    自分で反面教師として昇華して成長することができますが、
    生まれながらにしてストレス・プレッシャーに弱い子供は、親に受けた影響が強く残り、
    その上、本件が問題であることを成長過程において気づいても心の弱さによって
    反面教師とできず、ダメとわかっていてもやってしまう、ということになります。
    弱い子供の比率は統計を把握していないのでわかりませんが相当多いはずだと思います。

    私もその弱い子供だったのですが、大人になって久しい年齢にきましたが、
    毎日がキツいです。周囲の人間が自分よりも能力がかなり高いので何をやっても自分の可能性を信じられませんし、人と争うのが嫌いなので議論時も強く主張されたり否定されたりすると、それ以上言いたくなくなりますし、酷い言われ方をすると自分がいつ大声で怒鳴って反論しないか気が気ではありません。何とか自分を抑えている毎日です。
    周囲の上司にゴマを擦って取り入ることも嫌いで仕方ないのでできませんから、
    職位アップの推薦もずっときませんし、たまに私が反論したことを根に持つ意地の悪い社員から噂を流されてもっと周囲の協力も得にくくなっています。
    それでも何とか打開しようと自分なりに頑張ってはいますが、何ら根本の解決にはなっていません。
    幼少期、自分の可能性を一生懸命追ったという体験もないですし、ただ「勉強しろ」
    「テレビは一日30分まで」「食事中は話すな」「オレの言うことをきけ」そんな日々ばかりで
    やりたいことを言ったら検討してくれるかも、という考えを持ったことがありませんでした。
    今思えば、このような親の足かせは、
    自分から大切な生きる知恵・知見である
    「努力したらいいこともある」「アイデアの創造」「ネゴシエーション」「甘えること」
    「工夫」「笑い」
    などを奪っていたように思います。

    親の誤った手法に対抗するには、

    (1) 父親譲りのよくないやり方を決して取らずに、
     子供をうまく導くことのできる「技術やアイデア」で解決する

    (2) 導きたい方向から子供が逸脱したときにも怒らない心の鍛錬手法を極める

    だと思ってはいるのですがだいぶうまくできていません。
    たまにうまくいく程度です。。

    (1) の技術やアイデアは、共稼ぎで勤務時間も長い夫婦としてはその場の解決に
    何せ時間がかかりすぎるので、どうしても「早くしなさい」の連発手法になってしまいます。
    小学生二人の子供の対応をしながら親は親で残った仕事をやらないといけないし、
    メシも作らないとならないし食器洗いもあるし宿題チェックもあるしと目白押しで、
    効率的にやるにも自分たちの知恵程度では限度がありますし、
    だから手っ取り早い「早くしなさい」手法になってしまっていて自己嫌悪です。。

    (2) の自分の心身を鍛錬することは自己啓発の本を読んだりしてはいますが
    「これだ」と思う手法を見つけれていません。。

    親のこうした「無理強い手法」は明らかに私のような大人、そして親を生み出していると思います。とにかく自分に一番足りないのは問題解決能力だなぁといつも感じます。
    とにかく周囲の人と比べて工夫力が低過ぎます。
    周囲の人を見ていると「なんでこんなこと思いつくんだろう」ということばかりいつも感じます。
    親から色んな制限をされ、そこから先を考えることを止めてしまうクセは大人になってからではなかなか取れないものだなと実感こもり過ぎです。
    自分にも妻にも子供にももっとよくしていきたいものです・・・
    吉永さんから届いたメールのおかげで、少しだけ頭が整理できた気がします。
    ありがとう。

  7. 怒りを根絶したら、どんな境地にいたるのでしょうか?
    怒りのエネルギーはとても強いので、向け方次第、使い方次第のように思っていました。

    吉永さんは、自分の中に起こる実に微細な感情の変化をしっかりとらえ、観察し、分析されるので、そこにひかれて毎回興味深く読んでいます。

  8. もしこれが自分の部屋が汚いからキレイにしたい、
    というのであれば、話は簡単で掃除機を買うとか、雑巾で床を拭けば済みます。

    ところが心の動きを変えたいという場合、ちょっとやっかいなことが出てきます。
    それは今、起こっている感情に敵意を抱きがちだということです。
    これの何がマズイのかというと、感情という相手を敵だと思うことで、
    その動きを深く理解することと真逆に走ってしまいやすいということです。

    無意識に起こる力は強いものなので、
    ムリに変えようとすると感情からの逆襲にあってしまいます。

    その感情が自分に何をさせたいのか、本当はどうあって欲しかったのか?
    というのを理解していくことが重要ではないかと思います。

  9. 本来の自分というものがあれば、負のエネルギーというものを、ここからは跳ね返すというラインがあるものだと思います。(上手く言えませんがそういったものをこれ以上は受け入れないとするラインというか、、)只、経験のない子供、周りの評価を過剰に気にし過ぎる人(私もふくめ)等はそれを受け入れるしか手段がなかったんだと思います。反発する気持ちを表に出すかどうかは別として、本来であれば反発しているラインを越えてエネルギーを受け入れ続けるわけですから、次第に本来の自分が持っているラインというものが分からなくなり、気がつくと周りに過剰に気を使う(自分が嫌われないようにするあまり)、自分を過剰に守る、過剰に依存する、人の痛みに鈍感になるといった様になり、本来の自分というものが全く無くなっているのではと思います。
    <治癒のプロセスで一番にくる感情が怒り、2番目が哀しみ…
    というのは本来自分が持っていたはずの負のエネルギーを受け入れないラインを、もう一度引き直したうえで、どういったことが哀しいのか、自分が何に心を痛めているのかを確認する事が必要で、正しいかは分かりませんが他者に施す愛情を取り戻す上でこういった順番なのかなと認識しています。
    すべての人がこういったことに向きあう日が来たら物凄い国になれるかもしれませんね。 笑
    上手くまとまりませんが二度目の投稿をさせていただきました。
    皆、自分を取り戻そう!

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