自己流でやりたがる子

吉永賢一
吉永賢一

吉永賢一です。

「自己流でやりたがるのですが、
どうやって、指導したら良いですか?」

という質問をいただきました。

お母様から
「素質はあるけれども、
自己流でやろうとしてしまうから、
もっと伸びるはずなのに、伸びない」と
というご相談です。

「やっぱり、素直な方がいいですよね?」
と聞かれたのですが、ぼくはこう思います。

自分を強く持て

だから、別に自己流でもいいと思っています。

他人の意見に揺らがずに、
自分の道を貫いてほしいです。

では、そういう子は、
どう教えるか。

ぼくであれば、こういうプロセスを考えます。

1:好きにやらせる
2:そのうち、壁にぶつかる
3:壁にぶつからせておく
4:そのうち、困り出す
5:アドバイスが欲しくなる

ここで、大切なのが、上記4のプロセスにおいて、
放っておくことです。

しっかりと、悩んで、苦しんでもらう必要があります。

そうじゃないと、5が弱くなるからです。

これは、もちろん、
その子に苦しんでほしいから
やるんじゃありません。

進化してほしいから、
もっと良くなってほしいから、
やるんです。

そして、そのための前提が、1のプロセス、
「好きにやらせる」部分です。

それで、さらに、その前提になるのが、

「人のせいにするな」

という考え方なのです。

アドバイスを聞くなら聞くで、
自分の責任で聞く。

もし、それでうまくゆかないなら、
自分の責任で、
アドバイザーを変えれば良いのです。

そして、壁にぶつかって、
アドバイスが欲しくなったとします。

そこではじめて、アドバイスをする。

そして、そのアドバイスによって、
自分では超えられない壁を超えることができたなら、
アドバイザーへの信頼が生まれます。

このときにも、注意があります。

アドバイスの与え方に気をつけないと、
アドバイザーに依存させてしまうからです。

そうさせないためには、
仮にアドバイスをするとしても、
それでも、なるべく

「答えを教えない」

「ハッキリ言わない」

ことを心がけます。

答えを教えないのに、役に立つ。

そういうアドバイスをすることを考えます。

少なくとも、最後の1歩か2歩は、
意地でも本人に歩かせる必要があります。

はじめから、やり方をおしつけても、
うまくゆきません。

どんなときでも、
感情が先です。

「まず、欲しくなってから」

だからこそ、欲しくなる前の段階の人に対しては、

「どうやったら、欲しくなるか?」

を考えなければなりません。

とても具体的な話をすれば、
問題を解かせるとき、
いきなり解説するのではなくて、
まずは本人に解かせる。

生徒は、はじめから教わろうとします。

その“生き方”を
何とかして変えようとする。

そこには、人格のぶつかりあいのような
ものがあります。

ぼくは、ぶつかっていいと思っています。

だからこそ、互いに変わってゆけると
思うからです。

ー吉永賢一

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4 thoughts on “自己流でやりたがる子

  1. いつも興味深く拝読しております。
    世間一般には「自己流はだめ、素直なほうがいい」的な考え方が主流ですが
    すべて最初から頼り切るよりも、まずは好きにやらせてみることも大事だと私も思います。
    指導者・教師・上司・師匠・親は最初から手とり足とりでは、弟子や部下、子供は伸びないですね。
    もちろん素質を見抜くことも求められると思います。

  2. 『どんなときでも、感情が先です。「まず、欲しくなってから」』至言です。教育の本質を凝縮したように思います。それゆえ、おもわずコメントしてしまいました。

  3. あらゆるものに溢れた現代社会においては、いかに「欲しくさせるか?」という手法は巧妙に使われています(南極で氷を買う必要があるのか?)。
     本当に自分の中からわいてきた「欲しい」なのか、日ごろから気をつけることが大切です。相手に感情を左右され、「欲しい」と思い込こまされていることに気付かず身ぐるみ剥がされて、やっと「自分の本音」に気づく。そして、「欲しかったんでしょう?自分で決めたんでしょう?」という言葉が返ってくる。
    そう言い返されても「そうだよ」と言い切れるのかどうか?
     家庭内でも親子関係でよくみられる。「あなたの将来のためよ」という親の圧力に子供は気づかず、「親の望みが自分の望み」と思い込み大人になってしまう。そして、自分の本当の気持ちがわからなくなり、何をしていても虚しさを感じ何かに依存せざるをえなくなる。
    そこで、仕事に依存していれば、周囲からは賞賛され、良いことをしているんだという自己正当化もうまくでき自分をも周囲をもごまかせる。
    自分の中に価値基準がないから、他者がいなければどうしていいの決められない。そして、他者と競うことで自分の価値を高め、嫉妬心で埋め尽くされる。
    自分に正直になることは他者から見捨てられるという不安におそわれる。
    なぜなら、他者の価値を受け入れることは、自分が否定されたことのように感じてしまうから。
     現代の日本は多様な生き方ができるほどの体制が整っていないので、まさに、世間のルートから外れた生き方は「生きるか、死ぬか」の決断を強いられるように思われる。失敗すると、再起できない、立ち直れない、チャレンジできない。
    「恐怖心」という動機から生きていくことになる。

  4. 自分であれこれ試してみて、上手くいかない。悔しい。その後に「どうしたら、もっとうまく出来ますか?」と聞くとき、ものすごく真剣です。集中して聞き、必ず試します。
    自分でやりもしないで、「どうやるの?」と安直に聞いた時とは、まったく真剣さが違いますもん。。。

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