チーム力を最大にする方法(後編)

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From:ネクストリーダーチーム 近藤

 

今週は、先週に引き続き
チーム力、組織力を高める方法を
お伝えしていきます。

シンプルで効果があった方法をなどを
具体的に交えながら、

職場でどのようにすれば組織がまとまるのか、
働きやすい環境ができるのかを
書いてくださっています。

 

ぜひ、読んでみてあなたの職場でも
活用してみてください。

では、どうぞ。

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前回は、チームの状態が良くなれば個人が成長する、
ということについてお話をした。

そして、チームの状態をよくするための考え方が
「個人の活性化」にある、とも書いた。
今日はその「活性化」についてお話をすすめたい。

 

私が考える、チームにおける個人の活性化とは、
以下のような意味を持っている。

1 そのチームでの役割に、一人一人がやりがいを感じている
2 そのチームでの役割に、一人一人が誇りを感じている
3 そのチームにいるとイキイキ元気になれる
4 1〜3のことを、チームメンバーが自他にあてはまることとして認識できている

チームという言葉を「職場」「会社」に、
役割という言葉を「仕事」に、
チームメンバーを「従業員」「同僚」「社員」に
変えてみると、職場の状態をよくすることの
イメージが明確になる。

 

 

職場や会社の状態をよくする、

ということは様々な意味を持つと思うのだが
私にとっては2つだ。

1つは「業績や生産性が改善すること」
もう1つは「働く人々がイキイキ元気に働いていること」

である。

 

個人を活性化することができれば、
組織の生産性が高まり業績が改善される。

そして働く人々は、自分の仕事にやりがいと誇りを感じ、
その組織の一員として業績向上に貢献することは
勿論のこと、仕事に携わる者としての自己効力感や
自尊感情を持つことができる。

このことは即ち、その人の人生の充実度に、大きく関わるのである。

では、前述したような活性化された状態
(誇り、やりがい、イキイキ元気)は、
どうやって作ることができるのか。

 

そもそも、そういったことは「作る」ことができるものなのか。
私は、作ることができる、と考えている。

その作り方のコツを一般化し、エッセンスをまとめたものが、
弊社主催の「理想の職場づくりセミナー」でも実践している
「ICM」なのである。

ICMは極めてシンプルで民主的な
理想の職場づくりの手法であるが、
私は手法(メソッド)というよりも、

むしろアプローチ(近づき方)という言い方の方が
しっくりくるな、と考えている。

 

ICMアプローチでは、職場を2つの観点から見る。
一つは、働く人々同士の人間関係の良好さに
関わる「存在感」という観点。

これは、職場においてストレスを感じる要因の
最も大きなものが人間関係である、
というある調査結果からも明らかなように、

「職場で自分の存在が、良い意味で
どの程度認められているのか」
という自己認識が、その人の仕事に対する
やり甲斐に深く関係しているということである。

 

そしてもう一つが、働く人々が職場
(自分を取り巻くあらゆる職場環境)に対して
感じている「不安感」という観点。

この不安感は、職場の規律や約束事が
どれくらい守られているか
(大切にされているか)ということに関係が深い。

 

この2つの観点が、それぞれの人にとって
適切に保たれるようにする。

それが、活性化への糸口になるのである。

人と人とが集まれば、意見の相違、好き嫌い、
対立などが表面化することもあるだろう。

あるという前提のもとに、「ある場合にはどうするか」
「表面化した時にはどう対処するか」という対策を
事前に考えておくとともに、

「できれば、不毛な意見の対立はないほうがいいですよね?」
という全体の同意のもとに、「できるだけないようにしよう」
というルールを確立していくのである。

 

 

その確立のための行動は、驚くほどシンプルだ。

しかし、職場の現状に即していれば、
職場の状態改善に向けて素晴らしい効果を発揮する。

例えば「会議の後に階段の踊り場に
溜まってコソコソ話すことはやめよう」

幼稚だと思われるかもしれないが、
この決まりを作ったある職場では、
従業員同士の小さなイザコザが目に見えて減った。

と同時に、仕事に対する集中力が高まり、業績改善へと繋がった。

例えば「話をするときにはお互いに作業の手を止めて話をしよう」
これは特に、部下が上司に話をするときの約束事として、
部下から絶大な支持を受けた行動であった。

部下は、話を真剣に聞いて欲しいのである。
上司は、そのことに気づいていなかったのである。

この行動を職場での約束事として実践したあとの、
ある従業員の感想は「部長が手をとめて、
目を見て話を聞いてくれるので、安心して
相談できるようになった」というもので、

その感想を聞いた当の部長さんは、
真剣な顔でこれまでの自分を恥じておられた。

 

 

皆さんは、どう思われるだろうか。

そこまでしなくてはいけないのか、と思われるだろうか。
大人なのだから、弱音を吐かず、自分の責任で仕事をしろよ、
と思われるだろうか。

昔の私なら、きっとそう思っていただろう。
しかし、今はそうは思わない。
なぜなら、仕事・事業の目的を果たすためであるなら、
必要なことはすべてする。

それこそが、リーダーや経営者が為すべきことだと考えているからである。

こういった、一見すると「そんなことまで?」と
思うような面倒なことをしている暇はない、
自立した人たちで集まって仕事をテキパキとこなしていくほうが良い、
と考えるなら、まずそういった人を集めること自体がとても難しい、
という事実を見つめる必要がある。

 

これは、公立中学校で20年間務め、
陸上競技部の強化ということ(パフォーマンス向上)と
常に向き合ってきた私の、永遠の課題でもあった。

「強い選手がほしい」と、思わず考えてしまうのである

しかし、私の職場は公立中学校。
プロのチームではないのだ。
入ってくれる生徒、目の前にいる選手とともに戦い強くなる。

 

つまりは、今いる人材を育てるという覚悟である。

その人材育成のコツを、一言でまとめると「活性化」なのである。

その仕事ならでは、のパフォーマンスを向上させる活性化。

それは、その人の誇り、充実感、効力感などにつながる。
人としての生き方・心・人格・人間性を向上させる活性化。
それは、その人の心の豊かさ、喜び、幸福感につながる。

組織には、当たり前だが様々な個性の人が集まる。
環境も考え方も目標も価値観も、様々だ。

その中で、どれだけ一人一人に効率良く、且つ、生産的に、
そしてやり甲斐を感じながら働いてもらえるのか。
そのことを常に考え、悩み、工夫し取り組むのが、
組織のリーダーや経営者の仕事なのではないだろうか。

 

活性化。

私はそこに組織育成・人材育成の活路を見出し、
ICMという手法でアプローチをしている。

確実に成果が出ている。

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

(原田隆史)
(原田研究所公式メールマガジン
【活性化2】より)
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ps
原田先生の指導経験
が詰まったメソッドは
ここから手に入ります。
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