From:ネクストリーダーチーム 近藤
先週は
チーム力、組織力を高める方法を
お伝えしましたが、
今日は関連して
「システム」についての話です。
あなたの会社にはどんなシステムが
ありますか?
成長していくためのどんな仕組みが
ありますか?
是非、照らし合わせながら読んでみてください。
それでは、どうぞ。
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今日は私が実践してきた教師塾の内容と絡めてお伝えしたいと思う。
教師塾はこれまで、北海道や佐賀県など、
日本全国から熱心な先生たちが集まってくださり、
第1回目から充実の時間を共に過ごすことができた。
私自身はこの教師塾で、塾生のみなさんには
「システム作り」に挑戦していただきたいと考えてやってきた。
これまでは、PCDSSサイクルで取り組みを回すのが
原田メソッドのマネージメントシステムとお伝えしてきた。
P=Plan 目標・目的設定、成功のイメージ・プロセスをシナリオに書く
C=Check 目標に向かう自分の心構えの点検、態度教育
D=Do 実践・実行
S=See 実践の検証・分析・改善
S=Share 取り組みと取り組み結果の共有、感謝の気持ち
この最後の「S=Share=共有」までたどり着くことが
これからのマネジメント、そして教育に求められている。
(拙著、カリスマ体育教師の常勝教育でも述べている)
チームや組織が成長するためには
欠かせないことであるし
(つまりShare ができる組織は成長する)、
共有しようという気持ちや、
実際に成果を共有するという取り組み自体は、
実際には個人を大いに成長させるのである。
私は、そこからもう一歩進んで、より高度な
未来の理想の組織を目指してみようと考えている。
そのために必要なのが、共有する仕組み、
つまりシステムである。
私が提唱する新しいマネジメントサイクルは、
PCDSSS、トリプルSだ。
成果を出す取り組みを、システムとして組織に埋め込む。
それは、単なるやり方やマニュアル、というものとは
性質が異なる、「応用(アレンジ)可能で本質的な方法」である。
私の体験からお話しする。
私は教員生活20年の最後の7年間を
大阪市立松虫中学校で過ごし、
そのうちの後半5年間で、
指導した陸上競技部から13回の日本一が誕生した。
最後の日本一は、退職する年の10月、
横浜でのジュニアオリンピック大会での
男子砲丸投げでの優勝であった。
翌年の3月に私は退職したのだが、
その後も、私が指導していた陸上競技部からは、
2回の日本一、そして日本二番と三番も誕生している。
もちろん、私の後を継いで下さった顧問の先生たちと
選手の努力の賜物であることには間違いない。
しかし、私は退職の際に、松虫中学校陸上競技部に、
あるものを残してきた。
それは、私が心血注いだ20年間の
教育活動・陸上競技部指導の経験から
体得し明文化した、部活動運営のシステムである。
システムなので、誰にでも取り組める。
具体的には「練習メニューの作り方
(夏期と冬期、体力向上と専門種目のバランス、
試合前のコンデイショニング作り)」
「活動への集中の仕方と解放の
リズムとバランスの作り方」
「メンタルトレーニング」
「上級生が下級生を責任もって組織で育てる、
指導上級生制度」
「日誌指導」
「OBによる訪問指導」などである。
私が特に自信を持っていたのが、練習メニューであった。
全国の強豪校を訪問し、名だたる指導者に指導を仰ぎ、
研究に研究を重ねた結果たどりついた、
「これをやったら強くなる」が、
A3用紙1枚に見事にまとめてあるものである。
組み合わせ方にもパターンがあり、
パターンA−B−Cと繰り返していけば、
必ず強化できる。
不思議なもので、ほぼ3日サイクルで
同じ練習を繰り返すのに、生徒から
「またこの練習か」「毎日同じ練習で飽きる」
などの声は、一度もあがらなかった。
練習メニューは同じでも、毎日、生徒は自分で
確固たる目標数字を設定して練習に
参加しているので、1日たりとて「同じ練習」がないのである。
これも、松虫中学校のシステムのひとつ、
「練習にはデータを活用する」であった。
これはトヨタの改善の原点
「トヨタの敵は、昨日のトヨタです」から学んだ。
私が退職した後の陸上競技部顧問を
引き受けた先生は、陸上競技指導は
初心者の先生であったが、
練習メニュー作りで困ったという話は
一度も聞かなかった。
練習のやり方が、システムとして確立されていたからである。
「その人だからできる」という仕事も、
組織にとっては大変重要である。
個人の特性を生かしてもらい、
イキイキとやりがいを持って
働いてもらうためにも、
「これは私の仕事」という責任感や
使命感を個人が持つこと、
つまりリーダーが持たせてあげるように
指導することが、とても大切なのだ。
しかし同時に、組織として、多くの専門的業務が
「その人頼み」という状態であるというのは、
実は将来的には思わぬ落とし穴になることがある。
優秀で抜群の個人がパフォーマンスを
出す仕組みをシェアしてもらい、
それを組織としての仕組みにまで高めていく。
そうすれば、たとえ個人が何かの理由で
組織を離脱することがあったとしても、
組織が弱体化することはない。
そのシステムの中で、また誰かがやりがいを感じて取り組めば良いのである。
システム作りの大切さを、感じていただけるであろうか。
私も、弊社の様々な場面でのシステム作りに
取り組んでいる最中である。
画一的なマニュアル・方法論から、
臨機応変なシステム作りへ。
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
(システム作りの話は次号に続きます)
(原田隆史)
(原田研究所公式メールマガジン
【システム】より)
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